過干渉な親の特徴とは
子供にさまざまな悪影響を及ぼしてしまう過干渉ですが、どのような親が陥りやすいのでしょうか。今回は過干渉になりやすい親の特徴を3つご紹介します。
無意識に自分と子供を重ねている親
過干渉になりやすい親の中でも、特に母親の特徴について述べている人物の1人に別府大学の冨吉素子教授がいます。冨吉教授は論文の中で、以下のように述べています。
同じ子どもでも息子よりも娘の方が、母子を隔てる壁がなくそこに無意識的な支配が働くことを可能にする、というのである。逆に言えば、息子は母子を隔てる壁があるがゆえに、その壁を取り除くことなく母から離別することができるが、娘は隔てる壁がないがゆえに母と離別が困難であると考えられる。
(引用元:母親の娘に対する支配性の問題|別府大学 機関リポジトリ)
特に娘がいる場合、母親は自分と娘とを重ねて考えてしまう可能性があるということになります。したがって、母親の「私ならこうする」、「私はこうだと思う」といった価値観を、娘に押し付けてしまいやすいと言えるでしょう。
共働きで、日々忙しくしている親
過干渉になりやすい親の特徴について、諸富教授は共働きの両親の例を挙げています。その内容は以下のようになっています。
余計な手出し、口出しをせず、子どもがすることをじっと見守る。言葉にすると簡単ですが、これができている人は実はごく少数ではないでしょうか。忙しい共働きのママ・パパは、少しでも空き時間があれば、あれをしよう、これをしようと、あくせく動いてしまいます。
(引用元:「過干渉育児」の恐ろしい弊害 子育ては根気が一番|日経DUAL)
共働きの両親は、仕事に家事に育児にと、日々忙しく過ごしています。子供が何か行動したり選択したりする際も、親が行なったり決めたりする方が、早く物事が進むこともあるでしょう。なかなか子供の決断をゆっくり待つ時間をとることが難しい可能性があるのです。その結果、親が子供のことを決めてしまうことになりかねないでしょう。
子供に完璧主義を押し付けている親
過干渉な親のことを、「ヘリコプター・ペアレント」と呼ぶことがあります。この言葉の解説とともに、過干渉になりやすい親の特徴について、『1人でできる子になる テキトー母さん流子育てのコツ』の著者である立石美津子さんは以下のように述べています。
「ヘリコプターペアレントとは、“子どもが失敗するのを見るのが耐えられない”“子どもに大変な目に遭ってほしくない”“子どもに可哀想な思いをさせたくない”“子どものために良かれと思って…”のような思いから過保護・過干渉が過ぎ、常に子どもの頭上を旋回し、何かあれば急降下するヘリコプターのように付きまとう親を皮肉った言葉です」
(引用元:子どもの成長の芽を摘む「ヘリコプターペアレント」とは?|mamatenna)
子供が失敗をしたり、極力辛い目に遭わないようにとあれこれ考える親もいます。しかしこの完璧を求める姿勢が、結果として子供の人生に干渉し過ぎてしまっている可能性があるのです。
過干渉な親の特徴についてはこちらの記事でさらに詳しく解説しています。