高卒におすすめの資格は?就きたい仕事・目指したいキャリアから選ぶ - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 4

高卒で取れる資格③:不動産・建設・建築業界

不動産業界や建設・建築業界にも、高卒で取れる人気資格があります。

宅地建物取引士

宅地建物取引士、通称「宅建」は、毎年20万人前後が受験する人気の国家資格です。土地や建物の売買・賃貸において、消費者の利益を守り公正な取引を行うための専門家であり、不動産取引における次の業務は、宅地建物取引士にしかできません。宅地建物取引士は次のような業務に携わります。

①重要事項の説明

②重要事項説明書の作成と記名・押印

③本契約に進んだ際の契約書のチェックと記名・押印

受験資格

誰でも受験することができます。

試験内容

年1回、一般財団法人不動産適正取引推進機構が各都道府県を試験地にして行います。試験は50問・4肢択一式による筆記試験で、次のような内容が出題されます。

①土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造、種別に関すること

②土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること

③土地及び建物についての法令上の制限に関すること

④宅地及び建物についての税に関する法令に関すること

⑤宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること

⑥宅地及び建物の価格の評定に関すること

⑦宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること

合格後は、受験した試験地の都道府県で登録を受け、宅地建物取引士として業務に当たることになります。登録には、実務経験や講習の修了など、いくつか要件があります。

取得後の道

宅地建物取引業、つまり不動産会社や不動産屋を営むには、国土交通大臣または都道府県知事の免許を受ける必要があり、免許を受けるに当たっては、国土交通省令で定める数の専任の宅地建物取引士を置かなければなりません。不動産業界には欠かせない人材であると同時に、建築業界や金融業界からのニーズもあります。独立開業する道もあります。

参考
宅建試験 | 一般財団法人不動産適正取引推進機構
宅建士の仕事内容を解説!宅建資格を活かせる業界とは?|BrushUP学び

電気工事士

電気を安全に使用できるよう、電気工事士法によって定められた電気工事の従事者が、電気工事士です。電気工事士は独占業務資格であり、作業の内容によって第一種電気工事士と第二種電気工事士に分かれます。

受験資格

誰でも受験することができます。以下に該当する人は、筆記試験が免除されます。

<第一種>

①前年度の第一種電気工事士の筆記試験に合格した人

②電気主任技術者免状の取得者

<第二種>

①前年度の第二種電気工事士の筆記試験に合格した人

②高校以上の学校において、電気工事法で定める課程を修めて卒業した人

③電気主任技術者免状の取得者

試験内容

先行して筆記試験が行われ、筆記試験合格者が技能試験に進みます。合格者は都道府県知事に免状交付の申請を行い、電気工事士の免許を得ます。第一種電気工事士の場合、免状を取得するには3年以上(大学・高専での課程修了者)または5年以上(その他の人)の実務経験が必要です。

取得後の道

第一種電気工事士は中小のビルや工場など大規模な現場で、第二種は住宅など小規模な現場で、それぞれ500 キロワット未満、600ボルト以下の電気工事ができます。経験を積み技術を磨いた後、電気主任技術者の資格を取って保安監督者へキャリアアップする道もあります。

参考
電気工事士の資格と範囲 | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター