食べ物を使った自由研究のテーマを科目別・学年別にご紹介 - cocoiro(ココイロ) - Page 5

中学生向け

中学校に入ると、小学校で習った理科・社会・家庭科の学習は、それぞれの科目の特徴を捉えてより深く学習するようになります。専門的知識を深めるための基礎力を強化するのが中学生です。

理科の学習に沿った自由研究

文部科学省が定める中学校の理科の学習指導について、中学校学習指導要領解説に以下のように記載されています。

観察,実験,野外観察を重視するとともに,地域の環境や学校の実態を生かし,自然の事物・現象を科学的に探究する能力の基礎と態度の育成及び基本的な概念の形成が段階的に無理なく行えるようにすること。

(引用元:中学校学習指導要領解説 理科編(平成20年7月)|文部科学省,P122

中学校の理科では、器具や薬品を使った実験を行うようになります。そこで、器具や薬品、火などを使った自由研究を行うのがおすすめです。

【実験】牛乳からプラスチックを作ろう

<目的>

再生可能なプラスチックを牛乳から作ります。

<方法>

  1. 沸騰させた牛乳にお酢を1滴ずつ入れます。
  2. 中に固まりが見えたら、上にガーゼを敷いた空のグラスにこし取って、約3分間水洗いします。
  3. 固形物をクッキングペーパーの上で転がしながら水気を取ります。
  4. 固形物を抜き型に入れて、型を取ります。
  5. 4を耐熱グラスに入れて、固まるまで1分間ずつ加熱し続けます。

参考

【自由研究・化学】牛乳からプラスチックを作ろう(中学生向け)|リセマム

【観察】寒天培地で微生物を育てよう

<目的>

身近なところに存在している微生物を育てて観察します。

<方法>

  1. 納豆、ブルーチーズ、ヨーグルト、ドライイーストなどの発酵食品を準備します。
  2. 500mlの水に、寒天5g、片栗粉2.5gを加えて作った溶液を弱火で加熱し、寒天培地の溶液を作ります。この時焦がさないように注意しましょう。
  3. 2の溶液を、厚さ1~2cmを目安に各容器に入れ、室温で自然に固まるまで待ちます。
  4. 3が固まったら、逆さにして1時間置いたら寒天培地の余分な水分を取り除きます。
  5. つまようじの先に1の食品を少しつけ、寒天培地の中央に軽くこすって植えつけます。
  6. 5に蓋をして、容器に食品ラベルを貼ります。
  7. 揺らさないようにして、室温が30~37度のときは1~2日、30度以下のときは3~5日培養する。
  8. 日数経過後、うがい薬の原液を水で約10倍に薄めた溶液を作り、7の表面全体が浸る程度注ぐ。
  9. 8の表面の変色を観察する。

参考

【自由研究・生物】寒天培地で微生物を育てよう(中学生向け)|リセマム

世界の発酵食品一覧表と製法|発酵食品.net

社会の学習に沿った自由研究

文部科学省が定める中学校の社会の学習指導について、中学校学習指導要領解説に以下のように記載されています。

広い視野に立って,社会に対する関心を高め,諸資料に基づいて多面的・多角的に考察し,我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を深め,公民としての基礎的教養を培い,国際社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。

(引用元:中学校学習指導要領解説 社会編(平成20年7月)|文部科学省,P10

中学校では資料集などを使って、小学校で学んだ社会科の知識を深めます。そのため、特定の社会科テーマを深掘りするような自由研究がおすすめです。

【調べ学習】日本の伝統的食文化について調べよう

<目的>

和食について調べ、日本の伝統を知ります。

<方法>

  1. 日本食の歴史
  2. 調理と地域性
  3. 京都の食文化
  4. 行事と食文化

などについて調べます。

参考

日本の伝統的食文化としての和食|農林水産省

家庭科の学習に沿った自由研究

文部科学省が定める中学校の家庭科の学習指導について、中学校学習指導要領解説に以下のように記載されています。

食事が果たす役割については,小学校における食事の役割と楽しい食事についての学習を踏まえ,生命の維持や健康の保持増進,成長などの食事の役割に加え,食事を共にすることにより人間関係を深めたり,文化を伝えたりする役割もあることを理解できるようにする。

(引用元:中学校学習指導要領解説 技術・家庭編(平成20年7月)|文部科学省,P50

中学校の家庭科では、日本の伝統的食文化についての学習も行います。そのため、住んでいる地域の食文化にちなんだ自由研究がおすすめです。

【料理】行事食や郷土料理を作ろう

<目的>

  • 行事食や郷土料理の作り方を知り、作ることができるようになります。
  • 行事食や郷土料理の調理実習を通して、地域の方との交流を深めます。

<方法>

  1. 住んでいる地域の行事食や郷土料理を調べ、メニューを決めます。
  2. 地域の知識人などへの取材や、ボランティア(婦人会や自治会など)のご協力の下、食事の準備から調理、片付けまでを行います。
  3. 試食で地域の方と交流を深めます。

参考

全国の郷土料理 エリア一覧|一般財団法人日本食生活協会

技術・家庭科「行事食や郷土料理を作ってみよう」|愛媛県教育委員会

まとめ/写真を撮って視覚的に分かりやすくまとめよう

自由研究をまとめるときのために、実験・観察・調べ学習・料理の写真を必ず撮影しておきましょう。研究開始から手順や変化の過程、最終結果までの流れがあると、自由研究の内容に信憑性が高まり、発表するときに伝えやすい資料を作ることができます。

ぜひ、年齢別科目別に食べ物に関する自由研究のテーマを決めて、子供の食への興味を高めましょう。

参考

脳は文字よりも画像を好む!?感動的なストーリーを伝えるのにグラフィックスが効果的な理由|innova

小学校学習指導要領解説 生活編(平成20年6月)|文部科学省,P20

小学校理科の観察、実験の手引き(平成23年3月)|文部科学省,P9

小学校学習指導要領解説 社会編(平成20年6月)|文部科学省,P12

小学校学習指導要領解説 社会編(平成20年6月)|文部科学省,P13

小学校学習指導要領解説 家庭編(平成20年6月)|文部科学省,P29

中学校学習指導要領解説 理科編(平成20年7月)|文部科学省,P122

中学校学習指導要領解説 社会編(平成20年7月)|文部科学省,P10

中学校学習指導要領解説 技術・家庭編(平成20年7月)|文部科学省,P50

この記事をかいた人

Ginamy

慶應義塾大学経済学部卒業。日商簿記検定2級・医科2級医療事務の資格保有。経理・一般事務を経験し、結婚を機に家庭に入る。3人の男の子のママライター。自身が中学・高校・大学・資格試験の受験を経験。育児・教育・書籍に関心。趣味は整理整頓・おしゃべり・K-POP・読書。地元少年野球部に参加する息子達を夫婦でサポート。子供の夢を叶えるべく、進学塾の通信講座受講での中学受験を目指し、家庭学習を支える。息子達がいてくれるからこその青春と感動と苦悩に感謝!