言葉だけでは伝わらない、思春期の子供との親子関係
子供が成長して弁が立つようになってくると、ささいなきっかけで言い争いも起こりがちです。しかしながら出口の見えない言葉の応酬ばかりが続くと、親も子も疲れ果ててしまうでしょう。この時期の子供との親子関係において効果的なのは、どんなにたくさんの言葉を投げかけるよりも、親自らが自分自身の問題に向き合い、日ごろの生活態度や行動で自ら手本となれるよう示していくことでもあります。
自分が子供だったころの親子関係を見つめ直す
「子供が抱える問題の多くは、実は自分の親から生きかたを学んだ結果である」というケースは、決して珍しいものではありません。つまり、親自身が子供時代に受けた心の傷が原因になっていることも多いのです。親子関係がうまくいかないとき、自分の親との関係はどうだったかを思い出してみてください。親も一人の人間として自分自身の過去を見つめなおし、問題点に向き合うことが大切なのではないでしょうか。
【良好な親子関係の秘訣】親の価値観は行動で示す
心理学のなかでも「交流分析(TA=Transactional Analysisとも呼ばれる)」という心理療法では、「人は子供時代に描いた人生脚本に沿って生きていく」と見なされています。つまり子供時代に多くの時間関わった親の言動や行動の多くから、人としての生き方を学び、自分自身の人生シナリオを築き上げていくのです。
さらには大人になってからの思考や感情、行動パターンは、子供のころに体験し、親から取り入れたものを再現するとも言われています。言語・非言語のメッセージを組み合わせ、親自身が活き活きと生活している姿を見せてあげることが、良好な親子関係の秘訣であるとも言えます。「子供は親を見ながら育つ」ということを忘れないでください。
そして反抗期も子育てで悩む大きな原因の1つになります。ですが反抗期にこそどう接するか親としてどのような姿を見せるかで親子関係が左右されると言っても過言ではありません。反抗期の子供との接し方、親子の関係づくりについて詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
おわりに
日常的なちょっとした心がけやささいなことでも、毎日の積み重ねによって親子関係を修復させていくのは十分可能であることが分かったのではないでしょうか。変化の激しい10代の思春期の子供との親子関係においては、親が接し方のバリエーションを多く持っていることも大切です。
うまくいかなかったらほかの方法を試してみる、というしなやかで気持ちに寄り添った親の態度は、子供の心にもきっと伝わるものがあるでしょう。
参考
子供の自己肯定感を低くする親のNG言動5つと改善法|AllAbout
子供を叱る時にやってはいけない!NG叱り方10か条|AllAbout