医学部の志望理由の書き方!抑えるべき5つのポイントを例文付きで解説! - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2


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医学部の志望理由で抑えるべき5つのポイント

医学部を志す理由は人それぞれです。人それぞれ、書き方は異なるでしょう。志望理由を書く際には、ある程度の枠に沿って書き進めていくと論理的になります。それでは、どのような構成で書き進めていけばいいのでしょうか?

なぜ医師になりたいのか

まずは、どうして医師になりたいのかを述べる必要があります。人の命を扱ったり、健康に関わったりするような仕事は医師以外にもあるからです。どうしても医師でなければいけないような理由を述べることで、強い熱意を伝えることができるでしょう。

例文

両親、祖父、叔父など周囲に医師が多く、物心ついた時から医師という職業はとても身近な存在でした。小学生だった時、同級生から私の父に怪我を治してもらったという話を何度か聞くようになり、父のやっている医師という仕事は人から感謝される仕事なのだと意識し始めました。それが医学を志したいと思った最初のきっかけです。

そして同じく小学生の時に救命救急医の生活を描いたドラマを見ました。その時クラッシュ症候群の患者や、集団食中毒感染など緊急を要する患者と接する緊張感に刺激を受け、医師になったらそういう世界で活躍したいとい思いました。そして今年のはじめ、私の親しくしている友人が死に直面しました。幸い命は取り止めましたが、長いリハビリ生活を強いられ、現在も治療中です。

その事故を通して、医療の必要性を肌で感じました。友人が死に直面することで命の大切さや生きていること、健康であることの難しさについて考えさせられ、その命を直接手術という物理的な方法で守る医師になりたいと強く思いました。

(引用元:『医学部合格者ROさんの志望理由書ー獨協医科大学医学部公募推薦(地域特別枠)入試合格ー』|医学部専門予備校メディカルフォレスト

どんな医師になりたいのか

次にどうしても医師になりたいという上で、どのような医師になりたいのかについて述べていきます。具体的な将来像を描くことで、入学後に勉学へ励むためのモチベーションを示すことができます。

具体的な将来像がない場合は、「本当にこの子は医師になりたいのか?」という疑念を抱かせることにも繋がりかねません。医師になりたい理由だけではなく、医師となった後にどんなことを成し遂げたいのかまでしっかり伝えることで、本気であることをアピールしましょう。

私は父や叔父が医師なので、幼いことから漠然と思っていた程度であったが、先般の東日本大震災のとき、父が全力を尽くした話を聞き、医師を志すことをはっきり意識した。

父は茨城県日立市で地域保健に従事している。地震発生直後の夜ライフラインが止まった中、急患の妊婦がいた。父は、妊婦を助けるために、必死で病院まで走り、途中で転倒し頭から血を流しながらも、最後まで妊婦を守った。さらに父は、その後二週間保健所に泊まり込み、帰宅すると寝込んでしまった。

私は、自らを犠牲にして患者さんを守ろうとする父の姿を見て、患者さんに対する使命感や意志を引き継ぎ、患者さんに全力を尽くすことのできる総合医を目指すことを決めた。

(引用元:『医学部合格者TMさんの志望理由書ー東京医科大学医学部茨城県地域枠特別推薦入試合格ー』|医学部専門予備校メディカルフォレスト

なぜその大学に入りたいのか

次に自分の描く将来像に近付くために、どうしてその大学でなければいけないのかという理由を述べていきます。医学部はほかの大学にもあり、医師になることを志望する受験生は多数います。その大学でなければいけないという理由がなければ、その受験生を受け入れる必要がないのです。

理由を書く際には、大学の方針や教育の内容への共感を伝えるといいでしょう。あまり長く引用してしまうと、文字数がかさんでしまいます。特にどの箇所に強く惹かれているのかを端的に述べられるように整理しましょう。

こちらのリンクから、大学の資料を請求してみるのも良いでしょう。

例文

貴校の大学病院は2010年からドクターヘリを導入し、8月までにすでに145件の出動要請があったことや、日光医療センターは週1回のペースで無医村地区に医師を派遣しているなど、地域医療に貢献していることを調べ知りました。私はその地域医療に対する姿勢に深く感銘を受けました。

また、私は貴校の6年間一貫のクサビ型教育カリキュラムで、医学だけでなく、哲学、宗教、法律、文学、メディアなどの科目を通して、人間はどのように生きるべきかという生命倫理を学び、人間性豊かな医師になりたいと思っています。

「コミュニティヘルスインターンシップ」という早くから現実の医療の難しさを体験できる点にも魅力を感じました。高2の時に、貴校のオープンキャンパスに参加しました。校内や大学病院を見学した時に、案内役の医師の方が大学での生活について実際どのような感じなのかを詳しく説明してくださいました。

たとえば、部活動がとても盛んで、大半の学生は部活をやっていることや、1年の時は車での登下校が禁止されていることなど、現実的なことをいろいろと知ることができました。こうした体験から、私の大学へのモチベーションが一気に上がり、益々貴校で学びたいという気持ちが強まりました。本当にとても良い経験となりました。

(引用元:『医学部合格者ROさんの志望理由書ー獨協医科大学医学部公募推薦(地域特別枠)入試合格ー』|医学部専門予備校メディカルフォレスト

その大学でどのように過ごしたいのか

その大学を志望している理由を単に「○○がいいと思ったからです」と書くだけでは、「ただホームページを見ただけ」という印象を与えてしまうかもしれません。共感した内容だけでなく、教育を受けた上で自分がどうなりたいのかまで書くようにしましょう。受け身ではない姿勢をアピールすることで、説得力を高めることができます。

地域に根ざした医療を行う貴学では、専門の垣根を越えた総合的な臨床医学が学べる。医師が少ない地域では、総合的に病状を判断できる総合医が必要だ。貴学は総合診療部で、総合医の育成をする一方、また茨城医療センターを通して在宅医療や訪問介護などの県民のための地域医療を実践している。医学生はそうした貴学で学ぶことにより、地域に根ざした医療を実践できるようになる。地域の医師不足が問題の中、医師の勤務が過酷になっていることを父の姿を見て痛感した。医師不足についての認識を高め、こういう総合医が一人でも増えると、地域社会は変わるのではないか。そのために、県との連携を行い、医師が地域で医療に従事しやすい環境を作ることや、最先端医療を貴学で学ぶことにより、患者さんの治療に役立てていきたい。そうして地域社会の問題を改善し、人々が安心して暮らせる明るい地域社会作りを推し進めたい。

(引用元:『医学部合格者TMさんの志望理由書ー東京医科大学医学部茨城県地域枠特別推薦入試合格ー』|医学部専門予備校メディカルフォレスト

締めの言葉

上記の内容を書き切ったら、まとめの言葉を書いて文章を締めくくりましょう。締めの言葉がないままでは、せっかく書き上げた志望理由がふわっとした状態で終わってしまいます。「以上の理由から、貴校への入学を希望いたします。」などの文章が一般的でしょう。文字数に指定がある場合は締めの言葉までを含めた文字数におさまるよう、内容を考える必要があります。

このように、私は貴学で総合的な臨床医学を中心に学び、貴学と地域と医師の三位一体の医療を実現したい。

(引用元:『医学部合格者TMさんの志望理由書ー東京医科大学医学部茨城県地域枠特別推薦入試合格ー』|医学部専門予備校メディカルフォレスト