役員のやりがい・魅力
役員の一日を知るととても大変に思えます。一般社員の方がどれだけ気が楽かと思いますが、役員にもやりがいはあるものです。役員のやりがい、役員の魅力は大きく2つあります。
運営に関われる
役員のやりがいは、なんといっても自分が所属する組織の運営に関われるということです。
「いつかは一国一城の主に」と思う人も少なくありません。役員になるとその夢に近づくのです。
というとまるで戦国時代のようですが、実際今の日本の会社組織は江戸時代の中央集権国家に近いものがあります。
巨大企業江戸幕府の取締役社長が将軍。または大なり小なり諸藩の藩主も社長といえます。
専務常務が大老・家老。
旗本ではいくら禄が高くても幕府や藩の政(まつりごと)には口をはさめないのと同じように、主任や課長・部長クラスでは一介の労働者に過ぎないのです。
一介の労働者なら時には「自分は組織の歯車にすぎない」という気持ちにもなることもあります。
自分が所属する会社の経営方針を立て、業績を上げて会社を盛り上げていくことで「自分がこの会社を動かしている一員である」という手応えを感じるのが役員の魅力です。
高収入である
役員の魅力は高収入にあると断言する人も少なくありません。
役員の収入は「給料」ではなく「役員報酬」です。役員報酬は、株主総会で決定します。会社や役員本人は独断では決められません。また、会社の業績・利益の見込みによって決まるので、決まった金額ではありません。
しかし、大きな会社になると一般社員とは比べものにならないほどの高額の報酬を得ている役員もいます。大企業だと数千万の報酬になる役員もざらにいますが、地方の同族企業などの場合は役員といえども500万~600万円くらいしかない場合もあります。それでも一般社員と比べれば高い方でしょう。
参考
民間企業における役員報酬(給与)調査 / 平成30年 民間企業における役員報酬(給与)調査 / 統計表|統計で見る日本
役員に向いている人の特徴
「自分は役員に向いているか、向いていないのか」分からない人もいるかもしれません。役員に向いている人の特徴を3つお伝えします。
カリスマ性
尊大にしていてもどこか憎めず、頼りがいがあり、この人にならついていきたいといったカリスマ性が必要です。
カリスマ性は一朝一夕で身に付くものではありません。確かな実績を出して、誰にも負けない自信を積み上げることが、その人をカリスマに押し上げます。「私はカリスマだ」とか周りに「あの人はカリスマ」と言われているうちは、本物のカリスマ性は備わっていないのかもしれません。気が付いたら憧れの存在になっているような人物が「カリスマ」なのです。
前向き
役員は企業経営をする立場です。日々企業にはいろいろなことが起こります。ネガティブなことが起こったとしても、役員は常に物事を前向きに捕えていかなければ、企業は続きません。役員には、会社を引っ張っていこうという前向きな態度が必要とされるのです。
自己管理能力
役員は、一般社員とは立場が天と地ほど違います。その分、責任がともなうものです。いざというときは自身で責任をとる必要があります。そのためには厳しい自己管理能力が必要です。生活習慣を整えるのはもちろんのこと、会社の業務に一から十まで責任を持つ気概が求められるのです。