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そんなときに心に寄り添い、心の状態を的確に判断して適切なケアをしてくれるのが心理カウンセラーです。心理学のプロフェッショナルである心理カウンセラーは、心理学の基本に基づいてカウンセリングやさまざまな心理テストによる判定、療法による心のケアをするのが主な仕事となります。そこで、心理カウンセラーの仕事の概要や心理カウンセラーになるために取得しておくと有利な資格、主な就職先などについて解説します。
もくじ
心理カウンセラーとはどんな仕事?
心理カウンセラーにはさまざまな種類があり活躍できる分野も多岐にわたっています。医師のように体の異常を診断して外科的・内科的治療を施して回復に導くのではなく、個性や心の状態が千差万別な対象者の心の状態を検査や行動観察で読み取り、カウンセリングやさまざまな療法などを駆使して心のケアをサポートすることが主な仕事となります。
就職先としては、学校や企業、福祉施設や病院、警察や少年院、児童相談所や精神保健福祉センターなどがあります。また、個人を対象とするだけでなく地域や学校、企業などで集団を対象としてケアをしたり、メンタルヘルスの充実に向けた研修、講演をしたりするなど、カウンセリングのみにとどまるものではありません。
メンタルなトラブルがある人のカウンセリング
心は外傷やレントゲンやCTスキャンなどで認められる病気とは違って、傷ついていても病んでいても目で見て判断することができないものです。それだけに心のケアは非常に難しく複雑で時間がかかります。専門の病院を受診すれば心が影響して起きる症状に合った薬を処方することはあっても、根本となる心の問題を解決することはできません。
日本人の平均寿命は年々着実に伸びており、数年先は「生涯100年」が当たり前になるともいわれています。また、単なる寿命だけでなく健康で生きることができる健康寿命を延ばすことの大切さが叫ばれています。その一方で、経済的な状況や複雑な人間関係、自尊感情の欠如などから、心の病を抱えている人は少なくなく、メンタルヘルスを充実させることが喫緊の課題となっています。
心理カウンセラーは、さまざまなメンタルのトラブルを抱えている人の心に寄り添い、ケア、サポートするのが主な仕事となります。人間関係や労働環境、発達障害など悩みは千差万別であり、心理カウンセラーはカウンセリングを主な手法として心のケアや自己実現のために努めなければなりません。
心理療法を用いて心のケアを行う
心理カウンセラーは児童心理学や青年心理学、臨床心理学など、心理学の基礎を身に付けた心理のプロです。豊富な知識や技術だけでなく、閉ざした人の心を開かせる人間関係を構築する能力にも長けていなければなりません。クライアントとの接触はカウンセリングからスタートするのが一般的で、それによって個人の特性や傾向、抱えている心の悩みや問題、適切なケアの方法を明らかにしていきます。
心理カウンセラーは外科的な処置や薬剤処方はできません。したがって、心理療法といわれる手法を使って心のケアを行うことになります。子供に道具を与えて自由に遊ばせながら行動の特性を観察する遊戯療法やさまざまなアイテムを決められたエリアに自由に配置させることで心の状態をみる箱庭療法など、さまざまな心理的療法でクライアントにアプローチを図ります。