防衛医科大学校とは?気になる偏差値・倍率・難易度・学費情報まとめ - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 3

入試難易度について


防衛医科大学校は、偏差値がほかの大学よりも高く、52.5~67.5となりますが、入試難易度や倍率はどれくらいなのでしょうか。卒業後の就職先と合わせて紹介します。

入試の倍率はどれくらい?

医学科

入試の内容としては「英語」「数学」「国語」「理科」の4教科に加えて、小論文や面接などがあります。偏差値が68と高いことから、倍率は例年20倍近くあると言われています。

しかし、国立大学医学部と併願することが可能なため、国立大学医学部に受かった場合はそちらに行くケースも多く、国立大よりは難易度が低いとも言えます。センター試験がなく、科目数も通常の医学部よりも少ないため、集中して受験対策を行えば合格することも可能でしょう。

また試験内容については、公式ホームページにて過去の問題と解答が公表されているため、試験対策に役立てることができます。

看護学科

看護学科の偏差値は58となりますが、定員が定められているため、倍率は医学部と同じ例年20倍近くとなっているようです。

また、防衛医科大学校ならではの特徴として、年齢制限と身体検査があり、「18歳以上21歳未満」「男子は155cm以上、女子は150cm以上必要」となっているため、注意が必要です。

入試に合格するには?

医学科

1次試験は2日間にわたって行われる学力試験です。1日目は英数国の択一式テストと英国の記述式テスト、2日目は数学の記述式テストと理科(2教科選択)の記述式テストがあります。防衛医科大学校の特色として「択一式テスト」の実施があり、英数国の問題を90分で解くというものになっています。どの教科から解き始めてもよく時間配分も自由な分、問題を解く上でのスピード感が求められるので、過去問の対策等の独自の対策が必要です。難易度は難関国立大程度です。これとは別に、理科を加えた4科目の記述問題も出題されます。難易度は難関国立大程度なので、応用問題にも対応できるようにしっかりと準備しておきましょう。2次試験は面接・小論文が課せられます。過去に面接官にされた質問や、小論文のテーマなどをまとめたサイトもあるので、しっかり事前に練習しておきましょう。また、身体検査も行われます。

看護科

看護科では、1次試験で択一式テストと小論文を実施します。医学科の数学は数Ⅲまで、理科は2科目選択なのに対し、看護科は数ⅠA・ⅡB(数列とベクトルのみ)、理科は基礎科目を含む2教科選択制という違いがあります。また小論文は1次試験と同日実施ですが、2次試験の面接と合わせて合否判定に利用されます。2次試験では医学科と同じく面接、身体検査が実施されます。

医学科・看護科の試験日程は大部分の大学と異なり、9~10月に実施されます。医学科受験生は数Ⅲまでが出題範囲となっているので、早めの対策が鍵となってきます。現役生は浪人生と比べると学習進度が遅れがちなので、防衛医科大学校を受験する場合は高1・高2の時点から学習計画を立てていくしかありません。択一式テストをどんな時間配分で受験するのか決めておく、小論文・面接の反復練習うを積むなど、特殊な対策が必要なので学校や塾の先生にも相談してみてくださいね。

卒業後の就職先とは

防衛医科大学校の進学先としては、どのような場所があるのでしょうか。各学部学科の進路については以下のようになります。

医学科

医学科卒業後の進路は多岐にわたります。例えば、病院勤務以外にも国際緊急援助活動や部隊勤務といった幅広いフィールドが用意されており、さらには自衛隊の任務として国防や災害派遣、国際貢献、テロ対策など、自衛隊衛生と医官に求められる能力には年々注目が集まっています。

6週間の幹部候補生学校に進んだ場合は、陸・海・空曹長に任官され、幹部候補生として陸上・海上・航空自衛隊の幹部候補生学校に入校し、幹部自衛官として必要な知識や技術の修得のための教育を受けていきます。

また、医師国家試験に合格し、さらに幹部候補生学校を卒業した場合は、2等陸・海・空尉に昇任し、防衛医科大学校病院や自衛隊中央病院などにおいて2年間の臨床研修を行い、総合臨床医としての経験を積みます。

4年間の医学研究科に進学した場合は、修了後は大学改革支援・学位授与機構の学位論文審査に合格した場合、博士(医学)の学位が授与されます。

看護学科・自衛官コース

保健師・看護師の国家免許を取得し、大学校を卒業した後は、幹部候補生(曹長)となって、約6週間の間、各自衛隊の幹部候補生学校で幹部自衛官として必要な教育訓練を受けます。さらに、幹部候補生学校卒業後は幹部自衛官となり、全国の自衛隊病院や衛生科部隊等で働きます。配属後の自衛隊病院や衛生科部隊等においては、さらに新人看護職員研修が行われ、専門性を極めていきます。

看護学科・技官コース

自衛官コースと同様に、保健師・看護師の国家免許を取得し、大学校を卒業した後は、保健師・看護師である技官として防衛医科大学校病院に勤務します。さらに、同病院での新人看護職員への教育が行われ、技官としての経験を積むことになります。