【2019年版】医学部偏差値ランキングと偏差値の読み取り方を解説 - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

医学部を受験する子供を持つ親としては、子供がどの大学の医学部を受験するのか一緒に考えたい人もいるでしょう。そこで当記事では、偏差値や難易度など、志望校を絞るために2018年度入試であったデータも参考にしながら、2019年度入試で使える偏差値ランキングと共に解説します。

医学部受験において「偏差値」はどのくらい大切か


医学部のみならず、日本の大学受験における試験の難易度は「偏差値」と呼ばれる基準で語られることが多いです。子供が受験する医学部を選定する上で、この「偏差値」はどのくらい大切な基準となるのでしょうか?

受験における「偏差値」とは?

「あそこの大学の偏差値は68だって!」「◯◯大学より△△大学の方が偏差値が低いから、合格の可能性があるかも……」など、大学受験について話す中でよく「偏差値」について話題になります。

日本の大学受験における偏差値とは、入試などで実施される学力試験の得点を、個々の試験の難易度の違いなどの影響を受けることなく、比較しやすい値に換算したものです。よって、自分の偏差値がどのくらいか模試などの成績から算出され、志望大学の合格可能性を判定する基準として利用されたりします。

日本で広く用いられている学力偏差値は下記の式から算出されています。

(得点 − 平均点) ÷ 標準偏差 × 10 + 50

(引用元:学力偏差値|Wikipedia

よって、ある生徒の得点が平均点と同一だった場合、その生徒の偏差値は「50」というような判定になります。

偏差値=合格難易度ではない

私立大学医学部ではその学生の学力試験の結果が合否に大きく影響することが多いため、偏差値は合格難易度や合格可能性と近しい指標であると言えます。しかし、国公立大学の医学部の場合、単純に「偏差値=合格難易度」とは言えない側面があります。

国公立大学の医学部を受験する場合、以下の試験内容から合否に関する得点が算出されます。

  1. センター試験の得点
  2. 受験大学による個別の学力試験の得点
  3. (小論文・面接が点数化されるところもある)

上記のすべての総合得点によって合否が判定されることや、センター試験と個別学力試験の配点比率が大学によって異なってきます。このような理由から、国公立大学の医学部については「偏差値=合格難易度」という指標にすることは難しいと言えます。

偏差値に左右されずに志望校を決めることが大事

志望校を選定する際に、偏差値はあくまでも合格難易度の「参考」にすることを心にとどめておきましょう。ある程度、自分の模試の結果などと比較して志望校を選ぶきっかけにはなるかもしれません。しかし、偏差値だけで志望校を選ぶのは非常に危険です。文部科学省においても進路指導の在り方について、下記のように述べています。

学校の教育活動全体を通じて的確に把握した個々の生徒の能力・適性や進路希望等に基づいて行うべきものであり、偏差値のみを重視してこれを行うことがないようにすること。

(引用元:学校における適正な進路指導について|文部科学省

また、東京女子医科大学の名誉教授・小柳仁は医学部の志望者に対して、下記のような素養が必要だと述べています。

医師が相手にするのは、生身の患者さん。さまざまなバックグラウンドを持つ人を相手にしなければならず、きれいごとで済まされないことが山のようにある。理系の素養も必要だが、リベラルアーツの素養を持たないといい医者になれないと私は思っている。

言葉も大事で、患者さんやご家族に、手術などについて説明するときに、気持ちを込め、言葉で伝えなければいけない。だから偏差値の高い人が、いい医者になるわけではないと思う。偏差値ばかりを指標に合否を決めたら、医学部に行って現実を知り、「僕には向いてない」などと言って、途中でやめてしまうことになりかねない。

(引用元:「偏差値重視」の医学部入試に異議あり◆Vol.26|m3.com

どの大学の医学部を受験するかを選定する際に、もちろん偏差値は大事です。しかし「◯◯大学の医学部の方が△△大学の医学部より偏差値が上だから、◯◯大学の方が良い大学なんだ!」「◯◯大学の医学部は偏差値が低いから良くない」という解釈はせず、それ以上に「どんな医者になりたいのか」「どんな医療に携わりたいのか」という視点が大切になります。

 

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