Warning: Undefined variable $beforeIndex in /home/sekaisha/cocoiro.me/public_html/wp-content/themes/cocoirocareer/functions.php on line 1003
医療スタッフの一員である作業療法士は、患者の社会復帰をサポートする重要な職業です。
この記事では、そんな作業療法士にスポットを当てて、仕事内容や年収、作業療法士になるにはどうしたらよいかを解説していきます。似たようなイメージを持たれがちな理学療法士との違いも説明しますので、どのような職業なのかしっかり理解して、将来の職業選択に役立ててください。
作業療法士になるには
作業療法士は具体的にどのような仕事をするのでしょうか。また、資格は必要なのでしょうか。同様にリハビリを担当する理学療法士の仕事との違いはあるのでしょうか。
まずはじめに、作業療法士という職業について詳しく解説していきます。
作業療法士とは
「日本作業療法士協会」および「作業療法士及び理学療法士法」の第2条では、作業療法士について次のように定義しています。
作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。
(引用元:作業療法士の定義|日本作業療法士協会)
2 この法律で「作業療法」とは、身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせることをいう。
(引用元:理学療法士及び作業療法士法|厚生労働省)
作業を通して患者のリハビリを支援するのが作業療法士です。作業療法の対象となる人は、事故やけがなどで日常の作業に支障が生じています。
本人ができるようになりたい、と願っていること、日常を過ごすために必要なことに焦点を当てて、作業を通して心身機能の維持向上と環境への働きかけをしていきます。
作業療法士と理学療法士の違い
それでは、作業療法士と似たようなイメージの理学療法士は、何が違うのでしょうか。作業療法士及び理学療法士法で、理学療法士は以下のように定義されています。
第二条 この法律で「理学療法」とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マツサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。
(引用元:理学療法士及び作業療法士法|厚生労働省)
理学療法士も、作業療法士と同じように、リハビリテーションを中心とした支援を行う仕事ですが、その役割は、起き上がる、立つ、歩くなど日常の基本動作が主なものです。
作業療法士は、それらを活かして、食事をする、着替える、などの日常動作から、手工芸や趣味の活動など、応用的なものもバックアップしていきます。体の機能だけではなく、精神面のサポートも担っている点が理学療法士とは違う点ですので、より細かなケアが必要とされます。
作業療法士になるための学校と、費用はどのくらい?
作業療法士になるためには、高等学校を卒業した後に、専門学校や短大、大学などの作業療法士の養成所へ3~4年間通って、指定の単位を履修した後、国家試験を受験して、合格すれば免許を取得できます。
作業療法士になるための養成所では、解剖学や心理学、生理学、運動学、保健体育などさまざまな専門的な角度から患者さんを理解し、サポートするための授業が行われます。
また、作業療法士になるための学校の学費は、専門学校で年間130万円前後、国公立大学だと50万~80万円前後、私立大学では170万円前後が相場。一方で、昼間に仕事をしながら夜間の学校へ通う場合は120万円前後が必要です。
参考
【作業療法士版】学費を比較!専門学校と大学ではどのくらい違う?学費を安くする方法はある?|PTOTスタイル
作業療法士は国家資格?難易度は?
作業療法士は「作業療法士及び理学療法士法」に基づく国家資格。試験に合格することで、厚生労働省から免許証が発行されます。医療の現場では医師の指示の元に作業療法を行います。
国家試験の難易度は、というと、2019年の作業療法士国家試験の合格率は71.3%でした。それ以前の国家試験合格率も、おおむね70~80%台で推移しています。
参考
第54回理学療法士国家試験及び第54回作業療法士国家試験の合格発表について|厚生労働省
受けた人の過半数は合格していますが、合格率が70%台にとどまっている年も多く、養成学校へ通ったとしても、しっかりと受験勉強をする必要があることが分かります。