高校受験に絶対合格する!中学数学を得意科目にする勉強法 ( 2 )

中学数学の範囲を体系的に解説!学習のポイントと勉強のコツ

算数や数学は単元の積み重ねだと説明しましたが、具体的にどのように単元が積み重なっているのでしょうか。小学算数と中学数学の学習範囲をスタディサプリによる中学講座の数学の勉強法と社会人プロ家庭教師の教えるスタディコラムを基に体系的にご紹介します。そして、苦手な単元にしないコツを押さえておきましょう。

数と式

数と式の分野が中学数学の全体に関わる範囲なので、しっかりと身につけている必要があります。苦手にしないためにも、言葉や法則の定義と仕組みをしっかり理解して、活用する練習を何度も繰り返すことが大切です。

小学生
  • 四則演算
    • 足し算、引き算、掛け算、割り算
  • 小数や分数の扱い(小5、6)
中学1年生
  • 正の数と負の数
    • 数直線でしっかり考える
  • 文字と式の計算
    • 法則を理解し、それに従って計算を進めていく力を養う。
  • 1元1次方程式
    • 文字式の計算と等式の性質(移項)を正しく理解する。
中学2年生
  • 文字式の計算
    • 「項」として自覚した上で、文字の部分が同じ項を「同類項」として定義し、同類項をまとめるということを学習する
    • 「説明」においては、単なる計算式を書くだけではなく言葉を用いて説明する。
  • 連立方程式(2元1次方程式)
    • 2種類の文字のうちどちらか一方の文字を消去する。もしくは、どちらか1種類だけの式を作ることができれば解く式を変形し、2つの式を加減する。
中学3年生
  • 多項式
    • 展開および因数分解の式がどのような形をしているのかを注目し、臨機応変に解法を変えていく。
  • 平方根
    • √という新しい記号が出てきた背景をしっかり理解する。
  • 2次方程式
    • 式の特徴をつかみ、その特徴に応じて式を変形。変形した等式の持つ意味を、今まで習ったさまざまな知識から考え、それを用いて解を出す。

図形

中学数学の発展的な理解として、図形の証明問題があります。公式や法則、言葉の定義をしっかりと覚えることが大切です。図形の証明は相似や合同のイメージは、繰り返し同じ問題を解くことでパターンが身につきます。

小学生
  • 平面や立体の角度、長さ、面積、体積
中学1年生
  • 平面図形
    • 移動やおうぎ形、そして作図を通じて、平行や対称性、二等分線の重要な性質を学ぶ。
  • 空間図形
    • 直線と直線、直線と面、面と面における平行や垂直を通じ、そこに書かれた図の中で感覚を養っていく。
中学2年生
  • 平面図形と平行線の性質
  • 図形の合同
    • 対頂角が等しい、平行と同位角、平行と錯角、そして今後出てくる図形のさまざまな性質を証明するための三角形の合同について学ぶ。
    • 仮定から結論に至るまでのプロセスを学ぶ。
中学3年生
  • 図形の相似
    • 与えられた条件に、自分で見つけた性質を組合せて、結論を導く。
  • 円周角と中心角
    • 円の角度に対する意識を上げる。
  • 三平方の定理
    • 単なる暗記ではなく、仕組みを理解する。

関数

関数は小学算数では出てこない分野であるためか、苦手な子供が多くいます。関数は座標の性質や定義をしっかり理解することが大切です。その上で、関数をグラフとして描いたり、式を活用する練習を繰り返し行いましょう。

小学生
中学1年生
  • 比例と反比例
    • 比例・反比例の式を作り、グラフを描き、活用する。
中学2年生
  • 1次関数
    • 比例をベースにしつつ、値の変化やグラフに注目しながら学習する。
中学3年生
  • 関数 y=ax2 (2乗に比例する関数)
    • 変化の様子を踏まえて式を作り、グラフを描き、活用する。

資料の活用

資料の活用は、「数と式」「図形」「関数」のように学年ごとの単元の積み重ねによる理解が必要ない範囲です。学習量も少ないので、点数を取りやすい範囲ですが、「確からしさ」という表現に戸惑う子供もいます。用語の定義をあいまいにせずに覚えましょう。

小学生
中学1年生
  • 資料のちらばりと代表値
    • 用語とその意味を確実に覚え、それを求めることがどのような活用につながるのかを学ぶ。
中学2年生
  • 確率
    • 起こりうるすべての場合が、どれも同じ頻度で出ると期待される、いわゆる「同様に確からしい」状態であることが条件
中学3年生
  • 標本調査
    • 調査の対象となる集団のうち、一部分の集団を調査して、その結果から全体の傾向を推測する調査。身の回りの調査で、標本調査と全数調査のどちらが行われているかを、その理由とともに考える。

中学数学の授業の受け方~ノートを見直す時間を作る

中学数学を得意科目にするために大切なのは「復習」によって記憶を定着させることです。そこで、中学校で数学の授業を受けた、その日のうちに授業のノートを見直しましょう。記憶が新しいうちに、先生が指導した内容や解法アドバイスなどを思い出す復習時間を作ることが、記憶の定着に非常に効果的です。

この時、授業中に完璧に理解しようと思って授業を受ける必要はありません。数学の学習内容は、次の授業を聞くことで、前回先生が何を言っていたのかを理解できるということがあります。復習することを前提に授業を聞けば、理解できなかったことへの後悔から数学への苦手意識が高まることもないでしょう。

中学数学の演習手順~理解できている範囲を明らかにしよう

複雑で捉えどころがないように見える中学数学ですが、実は「問題パターン」と「解き方のパターン」はほとんどの場合セットになっているため、問題と解法の共通点を見つければほとんどの問題が解けます。

そして、数学の問題・解法パターンを知っていれば、次の4つの思考過程を踏んで答えを導くことができます。

  1. 小学校算数や中学校数学で習った技能や公式を使う。
  2. 問題文から条件を全て読み取る。
  3. 問題の状況から「作問者が答えてほしい解決策」を発想する。
  4. 正攻法で解けない場合は、問題に対する着眼点や視点を切り替える。

上記4手順は、これからご紹介する勉強方法を行えば誰でも身につけることができます。

中学数学の演習は、理解できている範囲を広げていくことを意識すると効果的に進めることができます。例えば、城を建てる作業をイメージしてみましょう。まず基礎を固め、知識を積み上げていくことで学習の全体像が見えてきます。

では理解の範囲を広げる勉強方法を具体的に説明しましょう。

教科書の基本演習を解く~理解の範囲を決める

まずは教科書の基本問題に絞って演習を繰り返し行います。これにより、「どこが分からないのか」を探すことができます。分からない問題は、再度授業ノートを見返したり、先生に質問して理解し直しましょう。そしてもう一度、同じ教科書の基本問題を解き直しましょう。

教科書の基本問題が完璧に解けるようになったら、勉強の基礎固めが完了です。ここから理解の範囲を広げていきましょう。

学校配布のワークで演習する~理解の限界を見極める

続いて学校配布のワークや問題集への演習に駒を進めます。この時、解けた問題(正解問題)と、解けなかった問題(不正解問題)は印をつけて区別しておきましょう。

この時いう「解けた」とは、単に答えが合っていることではなく、問題・解法パターンが解答と合っていることを意味しています。最初にご説明した通り、中学数学の目標は正しい答えを導く数学的思考過程を身につけることにあります。そのため、常に「なぜその答えが出たのか」を確かめながら理解を深めることが非常に大切です。

【正解問題】高難度問題に挑戦~理解の限界を引き上げる

学校配布のワークで解けた問題は、できたからといって満足して放置せずに、難易度が難しい問題に挑戦しましょう。そうすることで理解の限界を引き上げることができます。

ただし、さまざまな問題集に取り組めばよいのではなく、学校配布のワークよりも難易度の高い問題集を1冊買いそれを繰り返し解くのがおすすめです。中学数学の勉強におすすめの参考書については下記参考に詳しく説明されていますので、ご覧ください。

中学数学を学べるオススメの参考書を紹介!自分に合う1冊で成績UP

【不正解問題】ていねいに解説を読み再度解く~穴を埋める

学校配布のワークで解けなかった問題は、教科書で「分かったつもりになっている」証拠です。つまり、理解の範囲の「穴」なのです。

数学は読んで分かればよい科目ではなく、1人で問題を解くことができなければならない科目です。「わかる」と「できる」では違うことを受け入れて、解説をていねいに読んで解法を理解したあと、再度演習問題を解き直しましょう。

この再度解き直す作業は、できるだけ早く行うことが記憶の定着に必要です。人の記憶が時の経過とともにどのように変化するのか、について調べたドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスの研究結果を見てみましょう。

時の経過 覚えた内容を忘れる比率
20分後 42%
1時間後 56%
1日後 74%
1週間後 77%
1カ月後 79%

参考

記憶の忘却曲線|Atsueigo

つまり、覚えた1時間後には過半数の内容を忘れてしまうことが分かります。

中学数学は積み重ねの教科なので、記憶の定着なく次の単元を積み重ねるのは砂上の楼閣に過ぎません。基礎固めが無ければ、堅牢な知識という名の城を築けないため、早めに復習しましょう。