ニキビの種類と対処法
ニキビは、皮脂が過剰分泌されて毛穴が詰まったり、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)のサイクルが乱れることにより、ニキビ菌が皮膚内で増殖し、炎症を起こした状態です。進行度によって、いくつかのタイプに分かれます。
白ニキビ・黒ニキビ
初期段階のニキビは、毛穴に皮脂が詰まって白っぽく見えることがあります。これを、「白ニキビ」と呼びます。白ニキビは、空気に触れて酸化すると黒っぽくなり、「黒ニキビ」とも呼ばれるものに変化します。この段階のニキビは、毛穴が詰まった状態ですが、炎症はまだ進んでいない状態です。放置すると炎症が進みます。この時点で洗顔の仕方や使用中の保湿ローションを見直すと、特別な治療なしに改善されることもあります。できてしまった白ニキビや黒ニキビには、夜寝る前に洗顔した後、オロナインを少量塗っておきましょう。
赤ニキビ
白ニキビ・黒ニキビを放置していると、ニキビ菌が皮膚内で増殖し、炎症を起こします。皮膚が赤く盛り上がるので、「赤ニキビ」と呼ばれます。最初はポツンと赤い点にすぎなくても、炎症が進むと大きくはれ、かゆくなったり痛くなったりします。オロナインが効くのは、痛みやかゆみのない小さいニキビまでです。炎症が進むと、オロナインの脂分でニキビがひどくなることがあります。大きくはれたり、痛みを感じるほどになったら、病院に行きましょう。
黄ニキビ
赤ニキビが悪化して炎症がさらに進むと、膿がたまって黄色く見えます。これが、「黄ニキビ」です。病院で症状にあった抗生物質の塗り薬を処方してもらいましょう。場合によっては、飲み薬を処方されることもあります。
しこりニキビ
黄ニキビがさらに進行すると、最初にニキビができた毛穴の周辺にまで炎症が広がります。皮膚の下に膿や血のかたまり「嚢腫(のうしゅ)」ができ、大きくはれ上がります。この「嚢腫ニキビ」は、触ると痛みやしこりを感じるため、一般的には「しこりニキビ」と呼ばれます。
ここまで悪化したニキビは、炎症がひいた後も色素が沈着し、長い間痕が残ります。色素沈着は肌が再生していくにつれ、色が薄くなり目立たなくなります。ターンオーバーを促すビタミンCを意識して取り、適度な運動と十分な睡眠で肌の再生を促しましょう。
ケロイド・クレーター
炎症が皮膚の深部にまで達すると、肌の正常な部分にまで炎症が広がり、赤く盛り上がってケロイド上になったり、炎症が引いた痕がくぼんでクレーター状になったりします。ここまで悪化したニキビは、肌の修復機能が働かなくなっているため、なかなか治りにくく、手術を考える人もいます。一方で、ステロイド投与などで改善する人もいるので、納得のいく治療に出会えるまで根気よく病院探しをしましょう。