小数同士の割り算マスターへの道

小数同士の割り算の解き方が分かったところで、自分のものとするためのステップを4つに分けてご紹介します。
小数÷整数の筆算ができるようになる
小数同士の割り算をする前に、基礎の確認として小数÷整数の筆算を練習します。小数同士の割り算と、小数÷整数の違いは、割る数を整数にするために、十倍、百倍して、小数点を移動させることです。
つまり、小数÷整数の計算ができて、小数点の移動さえ理解していれば、小数同士の計算もできることになります。
小学校4年生の段階で学習していることですから、良い復習にもなりますし、繰り返すことで自信を持たせることもできます。もし、小数÷整数で計算ミスがあるようなら、いったん戻って整数のわり算を復習すればいいだけです。どこで間違っているかを明確にするためにも、以前習ったことを振り返るのは有効な方法です。
人によって理解するテンポや得意なこと、不得意なことは異なります。「5年生なんだから」や「4年生の学習でしょ」などと、一般的な決めつけをする発言はしないように意識しながら声掛けをするのがポイントです。
小数÷小数の筆算ができるようになる
小数÷整数の計算が間違いなくできるようになったら、小数÷小数の計算に進みましょう。解き方は、先ほどご紹介した通りです。ポイントをまとめると全部で3つです。
- 割る数を整数にする
- 商の小数点の位置は移動した小数点の位置の真上
- あまりの小数点の位置は元の小数点の位置の真下
1の割る数を整数にするときに、割られる数の小数点も移動することをセットで覚えておく必要があります。
また、小数÷小数の筆算は、小学校で習う筆算の中で一番難しいものです。なぜなら、掛け算や引き算を何度も繰り返す必要があり、繰り返しが多いほど商の見当を付ける回数も多くなるからです。
計算が苦手な子供は、何回も見当を付けることや掛け算、引き算を何度もすることで混乱してしまい、嫌になってしまいます。ここで大切なのはスモールステップを踏むことです。問題のレベルを細分化して、少しずつ上げていくことを意識してサポートしてあげてください。
確かめ算をする
小数点の位置に自信がないときや計算間違いをしてしまう段階におすすめなのが、確かめ算です。確かめ算は、足し算や引き算でもしてきた「答えの確認方法」です。先ほどの問題を例に考えてみましょう。
1.96÷0.3=6.5あまり0.01
【確かめ算】
0.3×6.5=1.95
1.95+0.01=1.96
これで、計算の答えが合っていることが分かります。記号で表すと、下記の通りです。
○÷△=●あまり▲
【確かめ算】
△×●=□
□+▲=○
確かめ算は、割り算の仕組みを理解していればすることができます。小数の割り算で難しい場合は、整数の割り算の確かめ算をして理解を深めるようにしましょう。
練習問題で量をこなす
ここまでできるようになったら、あとは数多くの問題で練習をしましょう。割り算の筆算の難しさは、見当を付けるところになります。見当を早くつけるには、さまざまなパターンの練習問題で鍛える方法がおすすめです。
教科書の練習問題では不十分ですので、計算ドリルやインターネット上にある練習問題プリントを活用して毎日確実に練習を積み重ねていきましょう。無料で問題を提供しているサイトを参考に載せていますので、ぜひ参考にしてください。
参考
小数のわり算【筆算】 【小数どうしの割り切れる割り算】 問題プリント|ちびむすドリル
まとめ
小数の割り算は、筆算の計算の中でも一番難しい計算です。ただ、これまでの内容を習得していれば、できるようになります。間違える前のポイントまで立ち返って、焦らずに問題を解いていくようにしましょう。大切なのは、みんなと同じスピードでできることではなく、学ぶこと、できるようになることが楽しいと思えることです。そのためには、近くにいる大人が前向きで余裕のあるアプローチをする必要があります。ぜひ子供のテンポを尊重して、楽しみながら学習できるようにサポートしてあげてください。
参考
【小5 算数】 小5-11 小数のわり算① ・ 筆算のやり方|YouTube
小数同士の割り算のやり方|大人の学び直し算数、計算のやり方解説【無料】
あまりが出る小数の割り算の計算手順|小学生に分かりやすく教える方法|小学校算数のわかりやすい教え方
小数のわり算【筆算】 【小数どうしの割りきれる割り算】 問題プリント|ちびむすドリル小学生
小数のわり算をイチから解説! 多くの子供がつまずくポイントとは?|中学受験ナビ