ギフテッドの定義
国によってギフテッドの定義には違いがあり、その判別方法もIQテストやカウンセリングなど国の政策や歴史によって異なります。
アメリカのギフテッドの判断
アメリカでのギフテッド教育は19世紀に始まり、マサチューセッツ州やニュージャージー州の一部の学校では、早くから柔軟な進級制度を導入しています。その後、教育のシステムは少しずつ変化しながら、1920年までにアメリカの3分の2の主要都市で、さまざまな形のプログラムが作られました。
科学の発展のため理数分野で優れた人材の教育が必要だとし定義や判別方法も早い段階で決められてきました。アメリカでのギフテッドの選別方法は州によって違いますが、主にIQテストをもっておこなわれます。テストのスコアによって(IQ130~144)を中レベル、(IQ145~159)を高レベル、(IQ160~174)を飛び抜けたレベル、(IQ175~)をさらに高レベルと区分けし、そのレベルによって受けられる支援に違いがあります。
ですが、ギフテッドの特徴はIQテストで測れない側面が多々あるので、このテストによる判別法を疑問視する声も上がってきています。
引用:What is Highly Gifted? Exceptionally Gifted? Profoundly Gifted? And What Does It Mean?
(Hoagies’ Gifted Education Pageより)
ドイツやスイスのギフテッドの判断
ドイツには優生学の理論をもとに国家をつくろうとした悲しい過去があります。ですので、ギフテッドの判別にはテストばかりでなく、カウンセリングや保護者、教師からの話も考慮し、子供を多角的にみた判別方法をとっています。
またスイスでは子供の個性を重視した教育を長く続けてきた歴史があります。他者との比較ではない方法で、個性をさまざまな角度からみることに時間をかけておこなわれます。