準備2;2つ以上の分数の分母を揃えよう/通分
通分を学ぶ前に「倍数」についておさらいしておきましょう。倍数の種類は3つあります。
- 倍数:1つの整数に1倍、2倍、3倍……と掛けた整数
- 公倍数:2つ以上の整数の倍数のうち、どちらにも共通する整数
- 最小公倍数:2つ以上の整数の公倍数のうち、最も小さな整数
具体的に例題を解いてみましょう。
【例題】倍数の求め方
7の倍数を30以下の整数で答えなさい。 |
【解説】
倍数は、1つの整数に1倍、2倍、3倍……と掛けた整数なので、
7×1=7
7×2=14
7×3=21
7×4=28
7×5=35
ここで、問題文に「30以下の整数」と書いてあるので、答えは7、14、21、28になります。
答え.7、14、21、28
【例題】公倍数の求め方
7と2の公倍数を30以下の整数で答えなさい。 |
【解説】
公倍数は2つ以上の整数の倍数のうち、どちらにも共通する整数です。
①7の倍数で30以下の整数は、7、14、21、28です。
②2の倍数で30以下の整数は、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30です。
③7と2の倍数のうち、どちらにも共通する整数で、かつ30以下の整数は14、28です。
答え.14、28
【例題】最小公倍数の求め方
7と2の最小公倍数を30以下の整数で答えなさい。 |
【解説】
最小公倍数は2つ以上の整数の公倍数のうち、最も小さな整数です。
7と2の公倍数で、かつ30以下の整数は14、28ですので、最も小さい整数は14です。
答え.14
倍数の種類が分かったところで、通分の説明をしましょう。
通分とは、2つ以上の分数に1を掛けて、分母を最小公倍数で揃えることをいいます。分数に1を掛けても元の分数の値が変化することはありませんので、通分は分母を揃えて計算をしやすくするための計算方法といえます。通分の方法は次の通りです。
の通分をする場合、

具体的に例題を解いてみましょう。
【例題】通分の方法
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【解説】
7と2の最小公倍数は14でした。そこで、分母が14になるように、それぞれの分数に1を掛けます。
