分数の計算の準備/約分
続いて、分数の計算を行う前に、計算しやすくするために整理する方法をおさらいしておきましょう。ここで新しく出てくる分数用語は「約分」と「通分」です。
準備1;1つの分数を整理しよう
1つの分数を、見た目に分かりやすいように整理する方法には次の3つのパターンがあります。一つずつ例題を解きながらおさらいをしていきましょう。
仮分数を帯分数に直す方法
仮分数を帯分数に直す方法は、次のように行います。
- 仮分数を帯分数に直しましょう。
- 分子と分母を分けて計算します。分子÷分母=商・・・あまり
- 2で出た答えを帯分数にあてはめます。

それでは手順に従って例題を解いてみます。
【例題】仮分数を帯分数に直す方法
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【解説】
- 仮分数の分子は125、分母は4です。
- 125÷4=31・・・1
- 答えを当てはめます。

帯分数を仮分数に直す方法
帯分数は

で成り立っていることを学びました。この成り立ちをふまえて、帯分数を仮分数に直す方法は、次のように行います。
- 分子と分母を計算します。

それでは手順に従って例題を解いてみます。
【例題】帯分数を仮分数に直す方法
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【解説】
帯分数の商は5、あまりは6、分母は7です。

約分の方法
約分を学ぶ前に「約数」についておさらいしておきましょう。約数の種類は3つあります。
- 約数:1つの整数を割れる1以外の整数
- 公約数:2つ以上の整数のどちらも割り切れる1以外の整数
- 最大公約数:2つ以上の整数のどちらも割り切れる1以外の整数のうち最も大きな数
具体的に例題を解いてみましょう。
【例題】約数の求め方
8の約数を答えなさい。 |
【解説】
8は次の掛け算から成り立っています。
1×8=8
2×4=8
約数は1つの整数を割れる1以外の整数なので、8の約数は2、4、8になります。
答え.2、4、8
【例題】公約数の求め方
8と36の公約数を答えなさい。 |
【解説】
- 8は次の掛け算から成り立っています。
1×8=8
2×4=8
8の約数は2、4、8になります。 - 36は次の掛け算から成り立っています。
1×36=36
2×18=36
3×12=36
4×9=36
6×6=36
36の約数は2、3、4、6、9、12、18、36になります。 - 公約数は2つの整数のどちらも割り切れる1以外の整数なので、8と36の公約数は2、4になります。
答え.2、4
【例題】最大公約数の求め方
8と36の公約数を答えなさい。 |
【解説】
最大公約数は2つの整数のどちらも割り切れる1以外の整数のうち最も大きな数なので、8と36の最大公約数は4になります。
答え.4
約数の種類が分かったところで、話を約分に戻しましょう。
約分とは、分数の分母と分子を最大公約数で割り、最も簡単な分数にすることです。約分の方法は次の通りです。

具体的に例題を解いてみましょう。
【例題】約分の方法
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【解説】
8と36の最大公約数は4です。そのため、
