これからの学校教育に求められること
国際社会で生きていくために、子供の学校教育に求められることとは何なのでしょうか。これまでは教員が生徒に教える一方的な授業スタイルが主流でしたが、近年では双方向のコミュニケーションを重視したアクティブラーニング指導や、子供に合わせた教育法の導入も求められています。
アクティブラーニング指導と専門担当員の設置
アクティブラーニングは、自ら考え、問題を解決する能力が鍛えられるため、学習定着率も高いといわれています。より深い学びを実現するためのアクティブラーニング指導を行うためには、少人数指導を実施するために必要な教員定員数を確保することや、校内研修などで教員の質を向上させる取り組みを行うことも必要になります。
小学校では外国語や理科、体育などの専門的な指導を行えるよう、専科担当教員や専門性の高い教員を確保することも求められています。教育の情報化を推進するためにも、学校職員の体制の強化も求められるでしょう。
子供の個性に合わせた教育
子供の中には、発達障害や言語障害を持つ子供もいるかもしれません。特別学級などのクラスを設けることもありますが、通常学級に在籍しながら特別指導を受けられるよう、必要な教員を配置することも検討されています。また、外国人の生徒に対応するために、日本語能力に応じた特別指導が受けられるような教員を配置することも求められています。
前述したように貧困による教育格差により、学力の低下が懸念される場合には、放課後の学習相談や補充学習、家庭学習サポートなどの支援を行う教員の配置も必要になるでしょう。さらに、いじめや不登校を未然に防ぐためにも、早期対応できるような指導体制の構築も求められています。学校の教育現場を改善するためにも、課題や問題点についてしっかりと認識する必要があります。
学校教育の課題や問題点についての理解が大切
国際化や少子高齢化など、学校教育における課題も多様化してきています。子供だけでなく、教員や学校全体の組織体制の見直しや改善もこれから求められてくるでしょう。子供が国際社会で生きていくために、カリキュラムの充実や安心して教育を受けることができる教育現場がますます必要になってきます。
参考
中央教育審議会 教育振興基本計画特別部会(第7回)議事録・配付資料 [資料3-1]|文部科学省
学校におけるいじめ問題に関する基本的認識と取組のポイント|文部科学省
第100回 教員が「学びの改革」の担い手となるために -多忙な教員の声から学校教育の課題を考える-│ベネッセ教育総合研究所