子供が学校に通うようになると、学校教育の現状や学習指導の内容などについて、詳しく知りたいと考える親御さんも多いかもしれません。国際化が進む中、子供の学校教育における課題やこれからの学校教育に求められること、さらに教育改革についても考える必要があります。今回は学校教育の課題や次世代教育への対策などについて紹介します。
もくじ
いま起きている学校教育の課題とは
文部科学省によると、現在の教育における課題として、子供の学力低下への対策や指導体制の安定化、いじめなどの子供を取り組む問題や貧困による教育格差など、さまざまな課題があるとしています。ほかにも、少子高齢化が進む中、過疎化による児童数の減少や学校職員の労働環境の悪化なども深刻化してきているといいます。
子供を取り巻く問題
日本の学校教育は、海外の教育現場とは大きく異なる点があります。海外では教員の業務が授業に特化している一方、日本では生活指導や通学路での安全確保など、学校外での子供の活動にも教員が対応するケースもあります。しかし、日本の学校教育が評価される一方で、近年では子供を取り巻く問題も深刻化してきています。
貧困による教育格差
教育格差という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。教育格差とは、親の収入によって子供が教育を受ける機会に差が生じる格差のことを意味し、塾に通う子供や私立の学校へ通う子供たちがいる一方、お金がなくて高校進学や大学進学をあきらめる子供もいるなど、社会経済にまで影響を及ぼす深刻な問題となっています。
衣食住の生活ができていても、教育に対する資金への余裕がない子供が、現在では7人に1人いるといわれるほど、増加傾向にあるといいます。
参考
子どもの明るい未来のために。今後学校教育はこう変わる!|ちょっと聞いてほしい教育サイト
いじめや登校拒否
子供のいじめ問題や登校拒否、引きこもりなども、学校の教育現場における課題の一つです。近年では生徒同士ではなく学校教師から不当な扱いを受ける子供の存在がニュースで報じられるなど、いじめによる子供の精神的ダメージなどが問題になっています。
福島県教育委員会は17日、中学3年の男子生徒(当時15)を名指しし、「みんなでいじめよう」と教室の黒板に書き込んだとして、県南部の公立中学校の男性教諭(48)を減給10分の1(6カ月)、校長を戒告処分にしたと発表した。
(引用元:「みんなでいじめよう」中学教諭が板書 生徒は不登校に|朝日新聞デジタル)
いじめの早期発見と早期対応が求められ、さらにいじめを受けた生徒にどのようにして心のケアを行うかなども議論の的となっています。
過疎化による児童数減少
少子高齢化が進むことによってますます過疎化が進み、児童数減少が広がることも、大きな問題となっています。子供の数が減ると学級数の減少につながり、クラスの少人数化が予想され、さらには学校の統廃合という事態も考えられます。人口減少によって町内会や自治体などの担い手が不足し、地域の防災力を低下させる可能性があり、住民同士の交流の機会が減少して地域への愛着が失われていくことも考えられます。すでに地方では少人数制のクラスで授業を受けている子供もいることから、これからの学校の在り方そのものを考える必要があるでしょう。
参考
子どもの明るい未来のために。今後学校教育はこう変わる!|ちょっと聞いてほしい教育サイト