ICT教育のデメリット
新しいものを活用するときには、プラスの面もあれば課題もあります。最後に、ICT教育で起こりえるマイナス面をご紹介します。大切なのは、マイナスになる可能性もあると大人が理解しておくことです。そうすることで、プラス面を最大限生かすことができます。
子供の想像力・思考力の低下
ICTを活用することで、すぐに写真や画像が提示されるので、本を読みながら想像する力が伸びないのではないか、分からないことがあればすぐに調べられるので自分で考える力が伸びないのではないかと懸念されています。
しかし、インターネット上に知りたいことが全部あるわけではありません。例えば、自分は将来何になりたいのかや昨日けんかした友達にどんな言葉を書ければいいのかということは、自分で想像し、考えていくしかありません。身近なところに、想像力や思考力を養うための種はたくさんあります。大切なのは、「何でもネットで調べたらわかる」のではなく、「ネットを使って考えを深める」という考え方なのかもしれません。
書く力の低下
タブレットを活用することで、鉛筆やペンで文字を書く機会は少なくなります。書くことで、思考が整理されたり深まることはあります。タブレットの活用とアナログな紙に書くという活動をバランス良く繰り返し、子供にとって最適な学び方を見つけていく必要があります。
インターネット利用に当たっての問題
誰でも簡単にインターネットにアクセスすることができるようになったのは素晴らしいことです。しかし、有害サイトで事件に巻き込まれたり、長時間利用で睡眠時間が減ってしまったりという問題もあるのは明らかです。
子供がインターネットを正しく使えるようにするには、親や教師など、子供に直接関わる大人が、正しい使い方を理解し、伝えていく必要があります。利用時間や場所を決めたり、フィルタリングサービスを利用するなど、常に情報を取りながら大人も学び続ける必要があります。
まとめ
ICT教育は、これからの社会を生きていく子供たちにとっては必要不可欠な力を付ける教育方法です。ただ、課題があるのも事実です。急速に情報技術が発展していく現代では、1つの答えを出すのではなく、大人も常にアンテナを張り、学び続ける必要があるのではないでしょうか。
参考
第5章 初等中等教育における学習指導でのICT活用|文部科学省
私学の校長へ/ICT教育ってICTを活用した20世紀の教育?|ICT教育ニュース
そもそも「ICT教育」とは何か? 学校での必要性に迫る!|エドテックジン
教育の「ICT化」とは? 知っておきたい教育界の最前線|こどもまなび☆ラボ
幼児教育でのICT活用事例動画(2014年度の実践より)|YouTube