中学生が安全にスマホを利用するための方法は?
続いて、スマートフォンを中学生が安全に利用するための方法について見ていきましょう。
スマホ利用のルール作り
中学生がスマートフォンを安全に利用するためには、ルール作りが大切となります。その際、保護者が一方的にルールを決めて子供にそれを守るように強いるのは得策ではありません。中学生ともなれば、自立心も芽生えてくる年頃ですから、子供の自主性も尊重する必要があります。家庭内でスマートフォン利用についてのなんらかの取り決めをする際には、親子でしっかりと話し合いましょう。
政府広報オンラインでは、スマートフォンなどを使ったインターネット利用についてのルールとして、下記のような具体例を挙げているので参考にしてください。
- 名前や顔写真、学校名などは書き込まない。
- 友達にメールやメッセージのやり取りを強要しない。
- 利用する場所や時間を決める。
- パスワードは親が管理する。
- トラブルの時はすぐに保護者に相談する。
(引用元:ネットの危険からお子様を守るために、保護者ができる3つのポイント|政府広報オンライン)
中学生の時期は、心身ともに大きく成長しますから、当初決めたルールが本人の成熟度に合わなくなってくることも考えられます。親子間の話し合いによって決めたルールは、成長とともに改定していくことも必要です。
フィルタリング機能を利用しよう
子供のスマートフォン利用に伴うトラブルを防ぐために、フィルタリング機能を活用しましょう。
先にご紹介した警察庁の調査によると、2017年にSNSを介して犯罪被害に遭った児童のうち8割以上がフィルタリング機能を利用していませんでした(母数はフィルタリングの利用の有無が判明した被害児童)。
フィルタリング機能を使うことで、アダルトサイトや暴力的な表現のあるサイト、詐欺被害につながるサイトなどをある程度閲覧できないようにすることが可能です。
現時点でフィルタリングに対応していないSNSアプリなども、のちのち対応することもあるので、保護者の方の情報収集も大切になってきます。
中学生のお子さんにスマートフォンを与える場合には、フィルタリング機能について事前に確認し、使用前に設定してあげてください。KDDIやNTTドコモ、ソフトバンクなどの主要な携帯電話事業者はWebページでフィルタリングサービスの利用方法を解説しているので、購入前に確認しておくと良いでしょう。
参考
平成29年におけるSNS等に起因する被害児童の現状と対策について|警察庁
おわりに
中学生のスマートフォンの所有率や使用目的、使用時間、親子間のルール作り、フィルタリング機能などについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。スマートフォンは使い方次第で便利なものにも危険なものにもなり得ます。最も大切なことは親子間でしっかりとコミュニケーションをとり、適切な使い方を模索することです。中学生のお子さんにスマートフォンを持たせるのであれば、親子間の信頼関係やお子さんの自主性、ネットリテラシーなどを醸成する良い機会としてください。この記事が、その一助となれば幸いです。
参考
平成30年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)|内閣府
家庭における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査|東京都民安全推進本部
あなたのお子さんは大丈夫?スマホ、携帯にご注意を!ネット犯罪の落とし穴|政府広報オンライン
ネットの危険からお子様を守るために、保護者ができる3つのポイント|政府広報オンライン
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