知っておこう!中学生のスマホ事情。安全に利用するための方法は? - cocoiro(ココイロ) - Page 2

気をつけたいスマホ依存

東京都の調査「家庭における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査」によると、子供にスマートフォンを持たせる際に不安に思うこととして、68.2%の保護者が「スマートフォンの使いすぎや依存」と答えています。

同調査によると、中学生の1日のスマートフォン使用時間は下記のとおりとなっています。

中学生の1日のスマートフォン使用時間

30分未満 14.0%
30分以上1時間未満 17.6%
1時間以上2時間未満 27.8%
2時間以上3時間未満 21.8%
3時間以上4時間未満 6.2%
4時間以上5時間未満 3.2%
5時間以上 3.8%
わからない 5.6%

家庭における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査|東京都都民安全推進本部, P25より筆者作成)

約30%の中学生が1時間未満の使用時間となっている一方で、3時間以上が約13%となっています。子供がどれだけスマートフォンを使用しているか「わからない」と答えている保護者も5.6%います。調査自体が保護者を対象にしたものであり、親が子供のスマートフォン使用時間を正確に把握しているとは限らないことにも留意が必要です。

同調査では、保護者のスマートフォン使用時間についてもアンケートを行っています。結果は下記のとおりです。

中学生の保護者の1日のスマートフォン使用時間

30分未満 11.7%
30分以上1時間未満 20.0%
1時間以上2時間未満 32.6%
2時間以上3時間未満 21.5%
3時間以上4時間未満 7.7%
4時間以上5時間未満 2.2%
5時間以上 4.3%

家庭における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査|東京都都民安全推進本部, P89より筆者作成)

1日にスマートフォンを3時間以上使用している中学生の保護者は約14%。前述のとおり中学生は約13%ですので、ほぼ同じ割合となっています。

保護者自身がスマートフォンを使いすぎている状況ではお子さんに何を言っても説得力はありません。スマートフォン依存は子供に限らず、大人にとっても大きな問題です。子供のスマートフォンの使いすぎを懸念するのであれば、同時に我が身を振り返ることも必要となってくるでしょう。

スマートフォン依存や使いすぎについては、後述する親子間でのルール作りによっても対処が可能です。また、スマートフォンの使いすぎを抑制するための機能やアプリなどもありますから、それらを利用してみることもおすすめします。

使い方次第?中学生がスマホを持つメリット

中学生にスマートフォンを持たせることは、必ずしもデメリットばかりではありません。使い方次第で日常の利便性を高めてくれますし、子供の安全や成長にも役立ちます。以下、中学生がスマートフォンを持つメリットをご紹介します。

親子で連絡が取りやすくなる

まず挙げられるのは、親子間の連絡が取りやすくなるということです。スマートフォンがあることで、駅までのお迎えなどもスムーズになります。防犯上の観点からもメリットがあるといえるでしょう。

また、災害時など緊急に連絡を取る必要がある際にもスマートフォンが活躍してくれます。

友達とのコミュニケーション

先にご紹介したように、現在では中学生の多くがスマートフォンを所有しています。周囲の友達との遊びの約束やコミュニケーション手段としてスマートフォンを利用する場面も多いでしょう。友達関係を築いていく上でスマートフォンが必須ではないかもしれませんが、上手に利用すれば関係性を深め、楽しい時間を共有することもできるはずです。

勉強に活用できる

先にご紹介した内閣府の調査「平成30年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、スマートフォンを持っている中学生のうち26.6%が勉強や学習にスマートフォンを活用しています。さまざまな勉強アプリが登場しているので、隙間時間の学習などにスマートフォンを活用することもできるでしょう。

ネットリテラシーを身につける機会になる

今の社会はインターネットの利用なくして成り立ちません。遅かれ早かれ、子供たちもいつかはインターネットの世界と付き合っていかなくてはならなくなります。きちんとルールを決め、使い方に気をつけさえすれば、スマートフォンの利用は多くの子供にとってインターネットについて実践的に学ぶ機会ともなり得ます。せっかく子供に持たせるのであれば、スマートフォンの利用をネットリテラシーを身につける良いきっかけとして利用しない手はありません。