【高校受験】中学生におすすめの勉強法とは?教科別に徹底解説! - cocoiro(ココイロ)

小学校の勉強に比べて、中学校の勉強のレベルは急に難しくなります。取り組むべき課題が増えて、最後まで終わらずに山積みになってしまい、結局どこから手を付けて良いのか分からずに途中で投げ出したくなる子供が多くいます。

しかし、中学校で3年間を過ごしたら、高校受験が待ち受けています。高校は義務教育ではないので、中学生は志望校に受からなかったらどうしよう、という不安と常に隣り合わせにいるわけです。そんな中学生が志望する高校に合格するレベルまで成績を上げるために、普段からどのような勉強をしたら良いのか解説します。

学習スケジュールを立てる

受験勉強を始める前に、まずは学習スケジュールを立てましょう。学習スケジュールを決めることは会社における目標管理と似ています。そのため、中学受験の学習スケジュールは目標管理の決め方と同じように、以下の3ステップで設定することができます。

  1. 目的を決める
  2. 目標を短期・中期・長期に分けて設定する
  3. 手段を決める

それぞれのステップについて解説します。

目的を決める

目的とは最終的に到達するゴール地点をいいます。高校受験の目的は「志望校に合格すること」です。

勉強を始める前、つまり成績が上がっていないときに、志望校を決めることがポイントです。受験勉強で志望校を早めに決めるメリットは2つあります。

1つは、志望校に合格するためには「いつまでに」「なにをすべきか」という学習スケジュールを立てることができことです。学習スケジュールを立てると、無事に達成したときに喜びと達成感を得られます。ストレスの多い受験生活を乗り越えるには、この達成感が非常に大切な役割を果たしてくれます。

もう1つは、長い受験生活のモチベーションを維持できるというメリットです。中学3年生で受験勉強を本格的に開始する場合、入試の当日までは約1年間あります。1年間というのは短いようですが、時間や勉強に追われてストレスや焦りを感じて過ごす場合はとても長く苦しい時間でしょう。

そのため現実逃避をしたり、勉強に集中できない子供は、成績が落ちてしまう可能性があります。そんなときに志望校という目的があれば道を誤らずに進むことができ、合格したいというモチベーションを維持することができるのです。

このように、最終目的となる志望校を決めることは勉強を始めるときに最も大切になります。志望校を決める場合は、努力すれば達成できそうな現在の自分の実力よりも少し高めのレベルの学校を選ぶようにしましょう。現在の学力レベルと同じ学校だと頑張ろうという気持ちが入らず、現状維持をすれば良いと考えてダラダラと時間を過ごすことになりかねません。

目標を短期・中期・長期に分けて設定する

目標とは、目的という最終的なゴール地点までに設定される小さな道しるべのことをいいます。高校受験の目標は「志望校に合格するためにレベルアップすること」です。この目標を1つずつクリアしていくことで、入試に合格できるという自信を手に入れられ、緊張感に耐えて本番に向かうことができます。

短期・中期・長期とは、例えば1週間・1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月のように、受験勉強の期間を時間で区切ることです。

設定目標としておすすめなのが、定期テストや模試などの試験を受けることです。試験を受けると成績がデータ化されるため、自分のレベルをほかの受験生と比較して知ることができます。また、自分がステップアップしているか、弱点はどこか、試験会場で緊張するか、解答の時間配分は実践的にできるかなどのさまざまなことも確認できます。

また、設定目標としてもう1つおすすめなのが、参考書や問題集を終わらせることです。中学3年生になるとやるべきことが山積みになってしまい、どこから手を付けてよいのか分からずに混乱してしまう場合があります。

そのため、学習スケジュールに、「どの参考書・問題集を」「いつまでに終わらせる」という情報を書き込んでおくと、終了地点が見えているため山積みの問題を目の前にしても焦らずに済み、今やるべきことに集中することができます。

手段を決める

高校受験の手段とは、参考書や問題集をいいます。以下ではまとめて「問題集」と表記します。学校の教科書やワークブックは取り組むのが大前提なので含めません。

問題集は自分の学力に合ったものや、中学校のレベルに合ったもの、目的に合ったものを選びましょう。ここで注意したいのは、「1冊」を選別することです。

学習塾で25年以上の学習指導実績のある管理者が運営している中学・学習サイトでは、問題集を1冊に絞る理由を次のように説明しています。

問題集は色々なものに手をつけてしまうとどれも中途半端になってしまうので1冊を何回も繰り返して練習したほうがためになります。

(引用文:理科の勉強|中学・学習サイト

数冊の問題集に取り組んで問題のパターンをたくさん覚えた方が、試験対策になるのではないかと考える方もいらっしゃいますが、1冊の問題集を完璧にする方がためになるという意見は下記動画や参考サイトを含めて、受験合格者に共通する意見として多く見受けられます。その理由について動画を参考にご説明しましょう。

【問題集1冊を完璧にマスターする重要性】

(参照元:なぜ参考書を7周も反復する必要があるの?同じ問題解いて意味あるの?よなたん×柏村真至 対談|YouTube)

たくさんの問題集が発売されているので、たくさんの問題パターンがあると思い込みがちですが、実は問題のパターンは多くありません。問題集を見ると、例題、基礎問題、応用問題、発展問題と難易度別に区切られていますが、段階が上がるごとに複数の問題パターンが組み合わされて出題されているに過ぎません。

つまり、応用問題や発展問題も、元を正せば例題や基礎問題のパターンと同じなのです。1冊の問題集にはすべての問題パターンが入っているため、パターンを完璧に覚えれば応用・発展することができます。

ただし、応用・発展問題から即座に問題パターンを見抜く能力を身につけるためには、問題集を1~2回解いただけでは足りません。多くの難関校合格者に共通する勉強法としては、1冊の問題集を数十回解くという姿勢で臨みましょう。何度も解いていくうちに、問題を解く時短の術も身についていくので、徐々に勉強を加速度的に進めることができます。

また、1冊を完璧にマスターすることは、受験勉強をする上での自信へとつながります。ここでいう「完璧」とは、弱点がまったくない状態のことを指します。

数冊の問題集に取り組む場合は、どの問題集にも苦手な分野が残りがちです。すると、弱点があるという潜在意識が自信の喪失へとつながり、試験のときに本領を発揮することができなくなってしまいます。本番当日で緊張感に耐えて実力を出しきるには、自分を心の底から信じる力が非常に大切です。

以上の理由より、受験勉強のバイブルともいえる1冊の問題集をしっかりと選び、選んだからには何度も繰り返すという地道な作業をやり遂げる強い意思を持ちましょう。

自分で学習スケジュールを立てられない場合

学習スケジュールの立て方をご説明しましたが、自分ではなかなか決められない場合は、下記参考で紹介されているような学習スケジュールのテンプレートに沿って決めていくと良いでしょう。

【東大生作】22の勉強計画テンプレート!成績のあがる学習計画表が作れる!|東大BKK(勉強計画研究)サークル

しかし、問題集を決めたり、模試を決めたりすることも未知の世界で悩みすぎてしまう場合は、塾や通信教育のカリキュラムを頼る方法も良いでしょう。塾や通信教育は、受験のプロ講師が学習スケジュールを提供してくれるので1人で悩む時間が少なくて済み、安心して勉強に取り組むことができます。

参考
受験勉強のための参考書・問題集は何冊もいらない|Six Style Learning
参考書や問題集は1冊を繰り返して何度も解くことが大切|大学受験の赤本
タブレットで学ぶ中学生向け通信教育|スマイルゼミ
中学講座|スタディサプリ