不登校は誰でもなりうる
不登校の生徒は年々増加しています。2017年度の調査では、小・中学生は68人に1人が不登校であるという結果が出ました。不登校の原因もさまざまで、特定の子供だけに起こることではありません。
不登校傾向の中学生は3倍に?
2018年に日本財団が中学生を対象に行った調査で、以下のようなことが明らかになりました。
不登校傾向にある中学生(年間欠席数は30日未満)は、全中学生約325万人の10.2%にあたる 約33万人で、文部科学省が調査した不登校中学生の数の約3倍。約10人に1人が不登校傾向。
(引用元:不登校傾向にある子どもの実態調査,P3|日本財団)
この調査によると、不登校傾向にはこのような子供が含まれています。
- 保健室や職員室などには行くが、教室に行かない子供
- 遅刻、早退が多く、授業に参加する時間が少ない子供
- 授業に参加しているが、本当は学校に行きたくない子供
不登校傾向の子供は、不登校予備軍の子供と言い換えることができます。約10人に1人が不登校予備軍だとすると、誰でも不登校になりえると考えられるでしょう。
不登校を経験している有名人
不登校の経験を公言している有名人もいます。テレビでも活躍するコラムニストのマツコ・デラックスさんは、自身の不登校経験について、「すごく短い時期だけど」と前置きしながら、インタビューでこのように答えています。
「周りに合わせることが辛くなった」からだと説明し、さらに「子供でいるのが疲れちゃって、学校の雰囲気が物凄く嫌になった」と振り返った。
不登校が解消されたきっかけを尋ねられたマツコは「何か『もういいや……』と思った。(周囲と)仲良くする必要もないし、1人で生きていればいい」と悟ったという。しかし、「学校の先生にすごい恵まれた」といい、「先生に会いに(学校に)行っていた」と語った。
(引用元:マツコ・デラックス、不登校だった過去を告白 「子供でいるのが疲れちゃって…」|エンタメRBB)
HKT48の指原莉乃さんはいじめに近い人間関係のトラブル、世界的演出家の宮本亜門さんは「普通」になじめなかったことにより、それぞれ不登校を経験しています。ほかにも、芸能界や文化界には元不登校は多くいます。彼らの現在の活躍を見る限り、不登校はそのときの子供にとって必要なことだったのかもしれません。
まとめ
不登校の原因は千差万別です。子供が自分から不登校の原因について話すケースは少ないでしょう。子供のささいな変化に気づくには、日頃からのコミュニケーションが大切です。
不登校は誰でもなりうるもの。たとえ子供が不登校になっても過剰な反応をせず、「エネルギーをためている」と大らかな気持ちで対応するといいかもしれません。
参考
学校へ行けない人はなぜ増えた? 不登校の歴史20年間をふり返る|Yahoo!JAPANニュース
不登校が過去最多、5年連続増加の原因とは~現場関係者から背景を紐解く~|Yahoo!JAPANニュース
不登校とは(不登校の定義とタイプわけ)|四日市市教育委員会
不登校傾向にある子どもの実態調査,P3|日本財団
えっ、あの人も?不登校経験のある芸能人をまとめてみた。|D.Live
マツコ・デラックス、不登校だった過去を告白 「子供でいるのが疲れちゃって…」|エンタメRBB