15歳の子供の成長を促す5大原則
人の身長に最も大きく関わるのは、「遺伝」だと言われています。
遺伝学に関する国際学術誌であるnature geneticsでは、人の身長と遺伝の関係について次のように書いています。
成人の身長は、多数の遺伝子の組み合わせによって決定される複合形質の典型例だ。世代間で受け継がれる遺伝要因が、身長の個人差の原因の約80%を占めている。
(引用元:ヒトの身長に関連する遺伝子バリエーションを数百個も新規同定(2014年10月6日)|nature genetics)
つまり子供の身長は約8割、親からの遺伝で決まるということです。しかし、身長を伸ばす要因の残りの2割は遺伝ではないのです。では、できるだけ子供の身長を伸ばすには、どのようなサポートをしてあげれば良いのでしょうか。下記「参考」のタニタの健康コラムをもとに、15歳の子供の成長を促す5大原則を深掘りしていきます。
参考
タニタの健康コラム 遺伝だけではない!子どもの身長を伸ばす方法とは?|タニタの健康応援ネット からだカルテ
【食事】栄養バランスの良い食事を
身長が伸びるということは、骨が伸びるということです。骨を伸ばすためには栄養が必要で、栄養を体に取り入れる行為が食事なのです。では、食事量はどの程度が理想でしょうか。その指標となるのが、1日に必要な推定エネルギーです。
厚生労働省が示した15~17歳の子供が必要とする1日の推定エネルギー必要量は次のとおりです。
<15~17歳の子供が必要とする1日の推定エネルギー必要量>
静的活動 | 適度な活動 | 活発な活動 | |
男子 | 2,500kcal | 2,850kcal | 3,150kcal |
女子 | 2,050kcal | 2,300kcal | 2,550kcal |
参考
日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要 P7|厚生労働省
消費するエネルギーと同程度の食事量を、栄養バランス良く摂取することを意識しましょう。
【睡眠】良質で十分な時間を確保
良質な睡眠とは、健康になれるような睡眠をいいます。良い睡眠をとるための生活習慣について、岐阜県の公式ホームページに具体的な14項目が挙げられていますので、下記「参考」をご覧になってください。また、厚生労働省でも健康づくりのための睡眠指針を出しています。併せてご覧になり、睡眠の質を上げるように努めましょう。
参考
良い睡眠のための生活習慣 3 時間の使い方と睡眠 指導案|岐阜県
次に、十分な睡眠時間です。十分と感じる睡眠量には個人差がありますが、厚生労働省では次のように提示しています。
日中の仕事や活動に支障をきたす程度の眠気でなければ、普段の睡眠時間は足りていると考えられます。
(引用元:健康づくりのための睡眠指針 2014(平成26年3月)P11第8条|厚生労働省健康局)
疲れていなければ良いということですが、アメリカの国立睡眠財団であるNATIONAL SLEEP FOUNDATIONが健康的な推奨睡眠時間を研究した結果、14~17歳の子供の理想的な睡眠時間は8~10時間と分かっています。
15歳の子供は学校の始業に間に合うようにするため、起床時間が固定されています。そのため、睡眠時間は就寝時間に左右されることになります。高校受験のために夜遅くまで勉強をする子供も多いでしょうが、睡眠時間を削って勉強の効率が落ちることがあるようでしたら、できるだけ睡眠をとって疲労を回復するように調整しましょう。
参考
How Much Sleep Do We Really Need?|NATIONAL SLEEP FOUNDATION