寝る時間を早くするための工夫
十分な睡眠時間をとることが脳にも体にも重要だと分かりましたが、忙しい中学生には難しいところ。早く寝るためのコツをご紹介します。
まずは「中学生の平均的な1日のスケジュール」をチェック
就寝時間を早くするために、まずは中学生の平均的な1日のスケジュールをチェックしましょう。
栄光ゼミナールの「中学生の勉強時間ってどのくらい?~高校受験に必要な勉強時間を考えよう~」によると、平均的な起床時間は6時半。8時~18時まで学校や部活動で、18時半ごろに帰宅。19時半まで夕食、20時半までに入浴、20時半~23時が自由時間です。
自由に使える時間は「2時間半」。この間に宿題や勉強、テレビを見るなどのリラックスタイム、趣味の時間を確保するとなると想像以上に少ないことが分かるでしょう。
自由に使える時間が少ないからこそ、きちんとリズムを作る必要があります。
朝起きる時間を決める
まずは朝起きる時間を決めて固定しましょう。決めておかないと「今日は夜更かしして明日起きる時間を遅らせよう」「土日に寝だめすればいい」と考えるようになり、寝る時間が遅くなる原因になります。
起きる時間を決めておけば「明日〇時に起きなければならないから早く寝よう」というように考え方が変わります。起きる時間を固定するには、目覚まし時計を活用するとよいでしょう。目覚まし時計を利用すれば、起床時間を変更する際には変更する手間が増えてしまうので、起きる時間が固定されやすくなります。
入浴は早め&温度はぬるめに
睡眠と入浴には関係があります。人間は体温が下がる過程で眠くなるもの。寝る直前に入浴すると体温が上がるので、覚醒してしまうのです。40度以上のお風呂も覚醒の原因となります。
お風呂は寝る直前より、2~3時間前に入りましょう。体温が下がる過程で自然と眠りにつけます。温度はぬるめに設定すると良いでしょう。
早くお風呂に入れば、パジャマになって心身ともにリラックスモードになれ、睡眠モードに入れます。
寝る前のスマートフォンに注意
質の良い睡眠を妨げるのがスマートフォンやパソコン、ゲームです。夜寝る前に使うと、ブルーライトが脳を覚醒させる原因になります。
杏林大学医学部精神神経科学教室の古賀良彦教授によると、寝る前にブルーライトを浴びると体内時計に影響するそうです。
「寝る前にブルーライトが目に入ると途中で目が覚めて、長時間は寝られず、午前中も元気がない。つまり、体内時計の睡眠と覚醒のリズムが乱れるわけです」
(引用元:vol.152 体内時計に影響する「ブルーライト」|omron)
しかし、友達とコミュニケーションをとったり、情報収集や遊びのためにスマートフォンやパソコンを使いたいということもあるでしょう。その場合は「〇時まで」と時間を決め、寝る1時間前までには終えるようにしましょう。
親子で睡眠について話し合おう
早く寝かせたくても、子供がテレビやスマートフォンを見たり、ダラダラしていて遅くなってしまうのが現状という親御さんも多いでしょう。しかし、睡眠は脳にも、体にも、神経にも影響を与えます。
一度、親子で睡眠がどれだけ大切か話し合い、生活リズムを考えてみるのも良いでしょう。子供には、子供なりのリズムやリラックスしたい時間があるもの。子供の要望を聞きながら起床時間と就寝時間、加えてスマートフォンの使用時間をきちんと決めることをおすすめします。
参考
子どもの睡眠時間 生活リズムを見直してみよう|ベネッセ教育情報サイト
勉強に理想な睡眠時間は?|記憶を定着させるのに大切なのは適度な睡眠|千葉受験ガイド
中学生の正しい勉強方法と思春期の子どもの特徴|道山ケイの中学生向け勉強方法専門サイト