扇風機の電気代を下げる方法【子供と学ぶ生活の理科】 ( 3 )

扇風機とエアコンの効果的な使い方を知ろう

冷房費を抑えるには、エアコンの使い方もひとつのカギです。扇風機とエアコンの効果的な使い方について、見ていきましょう。

扇風機の消費電力とエアコンの消費電力

エアコンのカタログには、省エネ性能などを示す表示として、次のような記載があります。

(参照元:【エアコン】[用語説明]期間消費電力量|Panasonic

指標となる数値が、期間消費電力量(kWh)。これは、外気温やエアコンの設定温度、使用する時間、使用する住宅や部屋に一定の条件を設定して、年間を通じて暖房と冷房を使った場合1年でどのくらい電力を消費するかという試算値です。2018年製の代表的な機種では、820kWhという平均値が出ています。

参考

家庭用エアコン 気になる消費電力量は…|一般社団法人日本冷凍空調工業会

一方扇風機の消費電力は、性能や風量によりますが、1W強~50W前後くらい。電力量はこれに使用時間をかけた値ですが、1日中つけるとは考えにくいですし、夏期しか使いませんから、エアコンは扇風機とは比較にならないほど電力を消費することが分かります。

参考

家庭用エアコン 期間消費電力量を省エネ性のめやすにお選びください|一般社団法人日本冷凍空調工業会

WとkWhの違いとは?おぼえると便利な電力量の単位|エネチェンジ

エアコンをこまめに消すのは節電にならない

節電方法として、使わない部屋の電気はこまめに消す、というようなライフハックをよく耳にします。しかしエアコン使用においては、こまめに消すのは逆効果です。

東日本大震災直後、節電の機運が日本中で高まった際に、財団法人電力中央研究所システム技術研究所が節電に関する調査結果を発表しました。それによると、エアコンの間欠運転と連続運転を比較すると、170分の積算電力量は連続運転の方が約3割少ない結果となったのです。

参考

電力中央研究所 システム技術研究所(2011年)『エアコンの間欠運転と連続運転の節電効果比較』

扇風機とエアコンの併用には効果がある?

震災後に日本建築学会が行った節電と冷房使用実態の別の調査では、扇風機の使用頻度と冷房費には関係がないこと、設定温度を高くすることが冷房費を抑制することなどが分かりました。扇風機の使用が増えても冷房費が特に減らないことは、扇風機が冷房使用時にも窓を開けて自然の風を利用したときにも、同程度に使われていたからであろうと推測しています。

エアコンの節電方法として扇風機で送風しながら使うという方法もよく聞かれますが、この研究結果からは、扇風機を併用するかしないかよりも、設定温度を上げることの効果の方が高いということが分かります。

参考

林小勇ら(2016年)『震災後の節電下における家庭の冷房使用の意識と実態』日本建築学会環境系論文集 Vol.81, No.727, PP.785-794