教科書検定の基準とされた22の内容項目
前述の通り、教科化によって道徳の授業では検定教科書の使用が義務付けられました。各出版社が編集した教科書のうち、検定に合格したものが学校で使われます。学習指導要領には、道徳の授業で扱う内容項目(学年ごとに最大で22項目)を定めており、検定教科書はこれらに沿ったものでなければなりません。
それでは、学習指導要領に定められた内容項目とはどのようなものでしょうか。小学校、中学校それぞれの項目を一覧にしてご紹介します。
小学校の道徳科の内容項目
- 善悪の判断,自律,自由と責任
- 正直、誠実
- 節度、節制
- 個性の伸長
- 希望と勇気、努力と強い意志
- 真理の探究
- 親切、思いやり
- 感謝
- 礼儀
- 友情、信頼
- 相互理解、寛容
- 規則の尊重
- 公正、公平、社会正義
- 勤労、公共の精神
- 家族愛、家庭生活の充実
- よりよい学校生活、集団生活の充実
- 伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度
- 国際理解、国際親善
- 生命の尊さ
- 自然愛護
- 感動、畏敬の念
- よりよく生きる喜び
中学校の道徳科の内容項目
- 自主,自律,自由と責任
- 節度、節制
- 向上心、個性の伸長
- 希望と勇気、克己と強い意志
- 真理の探究、創造
- 思いやり、感謝
- 礼儀
- 友情、信頼
- 相互理解、寛容
- 遵法精神、公徳心
- 公正、公平、社会正義
- 社会参画、公共の精神
- 勤労
- 家族愛、家庭生活の充実
- よりよい学校生活、集団生活の充実
- 郷土の伝統と文化の尊重、郷土を愛する態度
- 我が国の伝統と文化の尊重、国を愛する態度
- 国際理解、国際貢献
- 生命の尊さ
- 自然愛護
- 感動、畏敬の念
- よりよく生きる喜び
各出版社の工夫、特色
検定教科書を出しているのは小・中学校合わせて延べ9の出版社です。各出版社それぞれにどのような特色があるのでしょうか。
前述した通り、検定教科書は学習指導要領に定められた最大22の内容項目に沿ったものでなければならず、各出版社で内容に大きな違いはありません。教科化以前、教材で扱われていた題材の流用も多く、初めての検定ということで、各出版社ごとに際立った特色は出しにくい状況だったとも言えるかもしれません。
小学校・中学校の道徳の検定教科書を出している出版社は以下の通りです。
小学校の道徳教科書を出している出版社一覧
- 東京書籍
- 学校図書
- 教育出版
- 光村図書出版
- 日本文教出版
- 光文書院
- 学研教育みらい
- 廣済堂あかつき
中学校の道徳教科書を出している出版社一覧
- 東京書籍
- 学校図書
- 教育出版
- 光村図書出版
- 日本文教出版
- 日本教科書
- 学研教育みらい
- 廣済堂あかつき株式会社
出版社ごとに、自社の出している教科書の内容や特色、編集意図をホームページで紹介しています。子供の使っている教科書について詳しく知りたい方は、それらを一読してみることをおすすめします。
一般社団法人教科書協会のサイトで、各教科書の内容を説明したページへのリンクが紹介されているので、参考にしてください。
▼小学校
▼中学校
平成31年度版中学校道徳教科書のご案内 教科書|一般社団法人教科書協会