【長距離走を速く走る方法】子供におすすめのトレーニング方法 - cocoiro(ココイロ)

長距離走は、苦手意識を持っている子供も多いでしょうが、長距離走は練習すれば練習した分だけ上達する「努力が報われるスポーツ」です。長距離走を速く走る方法を掴めば、学校のマラソン大会などで活躍することができるかもしれません。ここでは、長距離走を速く走るコツと、子供におすすめのトレーニング法を解説します。

長距離走を速く走るには

正しいフォームを身につける

ランニングのフォームは体格によって人それぞれ異なります。しかし、エネルギーの消費量をなるべく少なくするという点は共通しています。そうすれば長距離でも途中でエネルギーを切らすことなく走り切ることができます。ここでは、小学生でも取り組める初心者向けのフォームをご紹介します。

姿勢

背筋をまっすぐ保ったまま、少し前傾姿勢になるように心がけましょう。姿勢が悪いと呼吸が苦しくなりやすく、疲れやすくなります。なるべく無駄な動きをしないよう体の軸をしっかり保ち、左右に揺れないようまっすぐ移動します。左右の体重の偏りは、靴の減り方からも確認できます。肩や首によけいな力が入っていないかもチェックしましょう。体が力むと体力を消耗しやすくなります。

足の着地位置

速く走ろうと大きく足を前に出して走っていませんか? その走り方だと、足の力だけで前に進もうとしているため、すぐに足が疲れてしまい長時間走ることができません。膝とかかとが地面に垂直になるように着地し、体の重心の真下に来るようにしましょう。そうすれば足の力ではなく、体重の移動を利用して前に進むことができます。足への負担が減り、膝の故障も防げるでしょう。

小股になることで、足が着地するときの重心の上下の揺れを最小限に抑え、体をスライドさせるように前に進みます。着地に意識せず走ると、かかとで着地する人がほとんどですが、足全体を着地させるように意識しましょう。

腕の振り方

子供の場合、「腕を振って走ろう」と言うと、体全体が左右に大きく揺れるものです。体は動かさず、手だけを振る練習をしましょう。腕は90度に曲げ、前に大きく振るのではなく、後ろに引くように小刻みに振るのが正しいフォームです。肩の力を抜いて自然に振るくらいで十分です。腕の動きを意識させるため、走らずその場で腕の振りを確認してみるのもいいでしょう。

呼吸は吐いてから吸う

長距離走を苦手とする人は、苦手な理由に息苦しさを挙げる人が多いことでしょう。呼吸とは、鼻や口から吸った酸素が肺まで届いて初めて成り立つものです。しかし、長距離走を苦手とする人は、呼吸ができていないことがよくあります。苦しくて息は吸っても、肺にたまった空気を吐いていないため、新しい酸素が肺に入れず苦しくなってしまうのです。呼吸はまず肺にたまった空気を吐くことが先です。肺が空っぽになれば、自然と新鮮な酸素を取り込みます。

長距離走の呼吸は、鼻から吸って口から吐くのが基本です。鼻から吸うのが苦しい場合、口から吸ってもいいですが、口から息を吸うとのどが乾燥し、せき込むこともあるので注意が必要です。

呼吸のタイミングは、走るスピードや好みによって異なります。3回吸って3回吐く「スースース―、ハーハーハー」や、2回吸って2回吐く「スースー、ハーハー」、2回吸って1回吐く「スッスッ、ハー」など、いろいろ試して自分に合った呼吸法を見つけましょう。

ペース配分に気をつける

マラソン大会などで失敗する例は、2タイプあります。1つ目は序盤に飛ばしすぎ、途中でスタミナ切れする場合、2つ目は余力を残したままゴールしてしまう場合です。長距離走で走り切るには、練習を積んで自分の力を把握し、ペース配分に気を付けながら走り、ゴールと同時にすべての力を使い果たすように走る必要があります。

スタートを切ったら飛ばさず、ずっと走り続けられるスピードで走り、一定のペースを保ってゴールが見えるところまで走り、ラストスパートで余った力を全部使い切るようにしましょう。

準備運動をしっかりとする

長距離走をすると、走り始めが一番苦しく感じます。この序盤の息苦しさを「デッドポイント」と呼びます。呼吸器官が走っている状態にまだ慣れていないため、一時的な酸素不足状態になっています。この「デッドポイント」を乗り越えれば、呼吸器官が走っている状態でも酸素を取りこめるようになり、とたんに体が軽くなります。デッドポイントで苦しいからと言って歩いてしまっては、いつまでもデッドポイントを乗り越えることができません。

一方で、軽く汗をかく程度、または軽く息が上がる程度のウォーミングアップをしておくと、序盤の苦しいデッドポイントを感じなくなります。呼吸器官を運動をしている状態に先に慣らしておくわけです。具体的には、ストレッチをした後、軽く走っておく程度でいいでしょう。けがの予防にもなるので、準備運動は欠かせません。