生徒会代表として対外的にはどんなことをするの?
生徒会長が取りまとめる、生徒会の活動内容は大まかには分かりました。それでは、具体的にはどのようなことをしているのでしょうか。実際に生徒会長を経験した子供へのインタビューを見てみましょう。
先生相手には渉外。交渉スキルが必要なことも
「ぼくの学校では、生徒全員の個人ロッカーを買い換えてもらいました。
古くてボコボコになっていたし、小さくて傘が置けない不便さもあり、ずっと新しくしてほしいという要望があったんです。
トイレも、全部は無理でしたが、古い和式から一部を洋式の新しいトイレに改修してもらうことができました」(馬渕くん)
(引用元:「生徒会」が学校を変えている!? 実は知らない活動内容に迫る!【リクナビ進学ジャーナル】【高校生なう】|【スタディサプリ進路】高校生に関するニュースを配信)
学校によっても異なりますが、生徒会役員は定期的に定例会議を開いています。その中で各役員の公約や生徒からの要望に基づき、学校側への改善要望を提出しているそうです。
神奈川県にある浅野学園高校では、制服の着用ルールに新しい項目を追加することを要望し、実際に実証実験までこぎつけたそうです。
生徒会は夏服と冬服の移行期間に、それまで認められていなかったセーター・ベストを上に着て登下校することを要求しました。学校側は風紀が乱れることから否定的でしたが、生徒会役員で着用ガイドラインを作り、生徒に守らせるところまで自主的に運用したそうです。
そこで生徒会は「セーター・ベスト登校推進委員会」を立ち上げ、島田圭佑君(2年)を中心に、セーター、ベストを着ての登下校の実現に向けて行動を始めた。
島田君はまず企画書を作り、着こなしのガイドラインを守ることを条件に、学校に制服移行期間中のセーター、ベストの登校を試験的に行うことを提案。承認を得ると、セーター、ベストでの登下校を知らせる保護者向けチラシを作成して配った。
(引用元:【生徒会探訪】セーター・ベストを着て登下校を 神奈川・浅野高校生徒会|高校生新聞オンライン 高校生を応援するニュース・情報サイト)
学校側がなぜ嫌がるのかを把握し、どうすれば要求が通りやすくなるのかを考えるという交渉スキルが必要とされる事例でした。このような活動まで持ち込むことができれば、生徒会活動は学習指導要領が目標とする実践的な活動として納得感が出てくるのではないでしょうか。
生徒会役員以外の生徒との橋渡しも必要
一方、生徒会役員と一般生徒との温度差というものもあります。
「生徒会って、実際何やってるの?」「生徒会室で遊んでるんでしょ?」「会長はやっぱり権力あるんでしょ?」
そんな風に言われたり、「優等生」「マジメ」「先生の手先」というイメージも強い。
中には、「内申書が良くなるの?」「推薦入試を狙ってるんでしょ?」なんて言われることもあるとか…
(引用元:「生徒会」が学校を変えている!? 実は知らない活動内容に迫る!【リクナビ進学ジャーナル】【高校生なう】|【スタディサプリ進路】高校生に関するニュースを配信)
一般生徒からすると、目に見える成果が出ていないうちは「生徒会って何やっているかよく分からない」という印象になってしまいます。そのため、一般の生徒向けに積極的に広報活動を行うところもあるそうです。大人世代の記憶だと「生徒会新聞」のようなものが多かったのですが、現在はSNSも駆使している生徒会も少なくないそうです。
参考
生徒会役員の悩みを解決1:他の生徒と距離がある→SNSも駆使して広報を|高校生新聞オンライン 高校生を応援するニュース・情報サイト