生徒会長はどんな役割をするの？先生・生徒との関係や決め方は？ - cocoiro（ココイロ）

生徒会長ってどうやって決めるの？

生徒会役員に子供が立候補するのはそれぞれに理由がありますが、何かしらの動機を持った積極的な生徒が多いのは事実なようです。それを取りまとめる生徒会長は、「自分がこうしたい」というだけでなく、組織をまとめる能力も求められることになります。

千葉市では競争選挙はなんと7%のみ

自分が子供だったころを振り返ってみると、生徒会役員選挙で立候補したり、立候補する友達の推薦人になったり、といった記憶はないでしょうか。現在でも同様に選挙が行われているのですが、生徒会長を競争選挙で決めることは減ってきているかもしれないそうです。

生徒会活動について、千葉市内の中学校に対して行われた調査結果が2017年に公表されていますので見てみましょう。

まずは、生徒会選挙についてだが、衝撃的だったのは、生徒会長選挙において実際に競争選挙が行われているのは、全55校中わずか4校、率にして7%しかなかったということだ。

役職別に見ると、副会長になると19%、会計が17%、書記になると25%と、役職が軽くなる方が競争選挙になる率が増えていくことも含め、多くの方々が、「なんとなく」は感じていた生徒会活動の実態が、あらためてデータで示された。

（引用元：データ調査をしたら「生徒会長選挙」実施はわずか7%｜アゴラ）

比較的負担感の少ない役職はやりたい子供も多い中、生徒会長となると重責感が大きいのではと考察されています。しかし、生徒会長の席が空いたまま生徒会活動を続けるわけにもいきません。そういう学校はどのようにして生徒会長を決めているのでしょうか。

先生からの依頼で引き受ける生徒も多い

うすうすお気づきかもしれませんが、積極的な立候補者が少ない学校では、役員に立候補するようにという教員からの働きかけが大きいようです。

83％もの学校で教員がなんらかの形で立候補要請を個々の生徒に行なっており、立候補に関する教員からの働きかけがないという学校はわずか9%だった。

生徒が生徒会役員に立候補した理由についても見ると、「人の役に立ちたいと思った」と「活動している先輩を見て自分もやって見たいと思った」が62％と最も多く、次いで多かったのが「先生に勧められた」の45%と、実際には教員からの働きかけがなければ立候補者すら集まらない現実も見えてくる。

（引用元：データ調査をしたら「生徒会長選挙」実施はわずか7% | アゴラ）

志を持った役員によって、双方向に活発な活動が行われている生徒会もある一方、学校側の働きかけによってなんとか維持しているというところも少なくないようです。部活や勉強の両立を考えると、なかなか生徒会活動までやろうと思えない、という現実的な事情もあるでしょう。