ネグレクトかも?と思ったら
ネグレクトの概要と、リスクが高い環境について解説してきました。それでは、実際にネグレクトかも? と感じる場面に直面したら、どうすればいいのでしょうか。
自分の子育てについて相談したい場合
1人で長時間子供の面倒を見るなどの追い詰められた状況になると、「自分はちゃんと子供の面倒を見られているんだろうか。泣いているのを放置してしまうのは虐待なのでは……」と自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
そのようなときは、ためらわずに専門機関に相談しましょう。精神的に追い詰められてしまうと、他者に相談をする気力も失われてしまうことがあります。行動力があるうちに相談することをおすすめします。
「認定NPO法人 児童虐待防止協会」では、月曜日から金曜日の午前11時~午後5時に「子どもの虐待ホットライン」を開設しています。専門の相談員が匿名で相談を受け付けてくれます。電話番号は06-6762-0088です。
場合によっては、さらに公的な機関へ相談することをすすめられるかもしれません。自分がネグレクトをしていると、周囲に責められるのではないかと不安になるかもしれませんが、児童相談所などの施設は親子両方の心身の健康を守るために動いてくれます。ぜひ相談してみてください。
参考
子どもの虐待ホットラインとは|認定NPO法人 児童虐待防止協会
相談の種類|東京都福祉保健局
他の家庭について通報したい場合
近所に毎日同じ洋服を着ている子供がいる、暗くなってからも1人で公園で遊んでいるなど、「もしかしてネグレクトなのでは……」と思うけれど、確信が持てないということもあるでしょう。
「189(いちはやく)」の電話番号で知られる「児童相談所全国共通ダイヤル」は、確信が持てないときも早めに相談・通告するようすすめています。通告は匿名でも可能で、通話の内容も誰が伝えたのか分からないよう配慮されます。「密告するようで気分が悪い」という気持ちがあるかもしれませんが、その電話で救われる子供もいるかもしれないことを思い出してください。
参考
児童相談所全国共通ダイヤルについて|厚生労働省
児童虐待 はじめての189通報とその後に起こること(湯浅誠) – 個人|Yahoo!ニュース
まとめ
子供を適切に養育しない虐待「ネグレクト」について解説しました。ただちに子供の身体に危害を加えるものではありませんが、適切な発達を阻害する虐待であることには違いがありません。不安なとき、相談したいときはなるべく早く行動するようにしてください。
参考
親の体罰禁止、法制化=虐待防止で法改正案決定|時事ドットコム
どこまでが『しつけ』で、どこからが『虐待』??|奈良県
こども虐待ボーダーライン事例に対する保健師の支援実践-ネグレクト事例に対する支援スキルの開発-|厚生労働科学研究成果データベース MHLW GRANTS SYSTEM