最近でもメーデーは行われているの?
メーデーの歴史や由来についてご紹介しました。ところで、現在の日本ではメーデーはどのように行われているのでしょうか。実は毎年しっかりと開催されているメーデーについてご紹介します。
2018年に行われたメーデー
上記でご紹介した「連合」の2018年メーデーは、4月28日に代々木公園で開催されました。参加者は4万人ほどと報道されていますので、最盛期に比べると大きく減少していることが分かります。
時代に合わせて、一般の人にも参加してもらいやすい集会にしようという努力がされているようです。
今年は、一般の参加者のことを考慮して開催時間を短くしようと、慣例だった政党幹部の来賓あいさつをやめるなどプログラムを簡素化。会場のレイアウトも変更した。これまで労組や政党の幹部が座っていた前方のひな壇をなくし、全員が立って参加する形に。あいさつをする人がその都度、会場の中心部に設営されたステージにのぼった。大会は例年より30分ほど短い約50分で終わった。
(引用元:連合メーデー、今年は簡素化 政党幹部のあいさつやめて | 朝日新聞デジタル)
メーデーは東京だけでなく、各都市で開催されています。大阪の連合メーデーは5月1日に開催され、3万人ほどが参加しました。
参考
メーデー、労働者ら集会 働き方改革法案に批判の声も | 朝日新聞デジタル
「春闘」の成果を確認する機会としても機能
労使関係の話題としては、メーデーに先立って行われる「春闘(しゅんとう)」のほうがなじみがあるかもしれません。日本では毎年春に団体交渉が行われ、賃金上昇など労働条件向上が要求されます。
毎年2月頃になるとニュースを賑わす「春闘」。連合では「春季生活闘争」を正式名称としています。
多くの企業にとって新年度となる4月に向けて、労働組合が労働条件について要求し、使用者(経営者)と交渉し決定することをいいます。大手企業を中心に、労働組合が企業に要求を提出するのが2月、企業からの回答が3月頃であることから、「春闘」と呼ばれているのです。
春闘で要求・交渉・決定する内容は、まずは何をおいても月給やボーナスといった賃金・一時金ですが、それだけではありません。ワーク・ライフ・バランス実現に向けた労働時間短縮や、育児・介護をしながらでも働きやすい仕組みづくりも重要なテーマです。特に近年では、派遣やパートなどさまざまな形で働く労働者が増えています。そのため、交渉内容も複雑化してきています。
(引用元:コラム 「春闘」ってなに? | 連合)
この春闘を取り仕切るのも、メーデーを主催するのも「連合」「全労連」「全労協」です。そのため、春闘後に開催されるメーデーは、その年の春闘の成果を確認し、今後も労働条件向上に努めることを宣言する場としても機能しているようです。
参考
連合兵庫メーデー 8千人長時間労働撲滅など訴え | 神戸新聞NEXT