梅雨に入ってから終わるまでの流れと天気の特徴
【4月後半ごろ】梅雨前線ができる
オホーツク海から流れてくる冷たい空気「オホーツク海気団」と、小笠原諸島あたりから流れてくる暖かい空気「小笠原気団」がぶつかり始め、梅雨前線ができ始めるのが4月後半ごろです。
この2つの気団は、日本の南側の上空でぶつかり、梅雨前線ができます。
【5月後半ごろ】梅雨入り
4月後半ごろに日本の南側の上空でできた梅雨前線は、5月後半ごろになると北へ押し上げられます。梅雨前線が北へ上ってくると、沖縄や奄美諸島に前線がかかります。
そして、ここから数日間雨が降ると予想されると、気象庁により「梅雨入り」が発表されます。
梅雨入りのころの天気
梅雨入りのころは、静かな雨が降る日が増えます。肌寒い日が続きますが、朝晩の寒暖差が少なく、湿度もさほど高くないので比較的過ごしやすい気候です。
【6月ごろ】梅雨が続く
6月ごろには、オホーツク海気団と小笠原気団の勢力が同じくらいになります。同じくらいの力が押し合いとなるため、このころの梅雨前線の位置はあまり動きません。
そのため、梅雨前線が上空にある日本の地域では、通常ぐずついた天気が1ヶ月程度続きます。
梅雨の半ばごろの天気
突然気温が上昇し、真夏のような天気が続くことがあります。梅雨が明けたようにも感じますが、梅雨の中休みと呼ばれるもので、梅雨が明けたわけではありません。
梅雨の終わりごろの天気
梅雨明けが近くなってくると、梅雨前線と台風が重なることで降る雨の量が増えることもあります。豪雨となる地域も多いため、洪水や土砂崩れといった災害にも注意が必要です。
【7月ごろ】梅雨前線が北上し、梅雨明け
6月後半ごろから7月上旬にかけて、南に位置する小笠原気団の勢力が強くなります。小笠原気団は強い勢力を保ったまま北上し、北へと空気を押し上げていきます。
一方、北に位置するオホーツク海気団は勢力を弱め、小笠原気団を押し返す力がない状態です。このような流れで、オホーツク海気団と小笠原気団がぶつかる場所は徐々に北上していき、梅雨前線も北上します。
梅雨前線が北上すると、徐々に数日間晴天が続く地域が現れ始めます。その地域で、梅雨前線が遠ざかったことにより数日間晴天が続くことが予想されると、気象庁によりその地域の「梅雨明け」が発表されます。
梅雨明けは例年、沖縄周辺が6月後半ごろ、四国と本州が7月上旬~中旬となります。
梅雨明けのころの天気
梅雨が明けると、日本列島が小笠原気団による高気圧に覆われ、本格的な夏が到来します。このころには長雨も終わり、晴天が続くようになります。