家庭の収納とプロの収納はここが違う!
では家庭の衣類収納の問題を解決するヒントを、一般の人々と収納のプロの視点を比べながら探ってみましょう。同じくエステー株式会社の調査「衣類の収納に関する実態調査」(2015年)と、整理収納アドバイザー1級保持者100名と20~50代の女性100名に行ったアンケートの結果を比べてみます。
衣類の収納は「空きスペース20%」がコツ
(参照元:主婦の約半数が衣類を出しっぱなしに!「服の収納・衣替えの実態調査」を実施|エステー)
収納スペースの使い方に関する質問を見ると、整理収納アドバイザーの家では、収納スペースのうち使っていないスペースの割合は平均21.8%です。一方、一般女性の家庭では、平均10.66%という結果になりました。
プロは一般の女性に比べて、およそ倍のスペースを確保し、余裕を持たせていることが分かりました。空きスペースを20%程度確保しておくことが、プロの収納の秘訣と言えそうです。
プロは着ない服を処分する
(参照元:主婦の約半数が衣類を出しっぱなしに!「服の収納・衣替えの実態調査」を実施|エステー)
「シーズン中に着なかった(着る予定のない)衣類を衣替えで処分するか」という質問に対しては、プロと一般女性とで回答がくっきりと分かれました。
収納整理アドバイザーは、「来シーズンも着る予定のない衣類のみ処分」が42%、「着ないと判断した段階ですぐに処分」が27%、「着なかった衣類はすべて処分」が11%と、80%が着ない衣類を処分しています。
一方、一般女性の回答を見ると、「来シーズン着るかもしれないので処分しない」が28%、「来シーズン着るつもりなので処分しない」が9%。「処分するかどうか未定」は23%と、60%が「処分しない」ことが分かります。「処分する」と明確に答えた人は、36%にとどまりました。
残念ポイントは衣類が多すぎること
(参照元:主婦の約半数が衣類を出しっぱなしに!「服の収納・衣替えの実態調査」を実施|エステー)
一般女性が自覚している「自分の衣類収納の残念なポイント」を見ると、「収納スペースが狭い」が42%でトップとなりました。
しかし整理収納アドバイザーの目から見ると、「一般家庭にありがちな残念な収納のポイント」は、1位「衣類が多すぎる」が79%、2位は「どこに何を収納しているか分かりづらい」が53%、3位が「衣類をぎゅうぎゅうに詰めすぎ」の47%と、スペースの狭さではなく衣類のボリュームの大きさを指摘。「整理ルールが決められていない」の45%が続きました。
プロと一般の視点を比べると、家庭の衣類収納の問題を解決するカギは、「服を処分して減らす」「収納の場所とルールを決める」というところにありそうです。