高校入試の内申点をアップするには?子供と一緒に描く未来地図 - cocoiro(ココイロ) - Page 4

大学入試で調査書のあり方が変わる

高大接続改革の大学入試改革に伴い、調査書のあり方も変わります。大学入試において、生徒の特長や個性、生徒の行ってきた多様な学習や活動を多面的・総合的に評価することがいっそう重視されるようになり、現行調査書の「指導上参考となる諸事項」が、より詳しく評価されるようになるのです。別枠記載となった項目は、次の6点です。

(1)調査書の見直し

【指導上参考となる諸事項】

生徒の特長や個性、多様な学習や活動の履歴についてより適切に評価することができるよう、現行の調査書の「指導上参考となる諸事項」の欄を拡充し、以下の①~⑥の項目ごとに記載する欄を分割して、より多様で具体的な内容が記載されるようにする。

①各教科・科目及び総合的な学習の時間の学習における特徴等
②行動の特徴、特技等
③部活動、ボランティア活動、留学・海外経験等
④取得資格・検定等
⑤表彰・顕彰等の記録
⑥その他

(引用元:平成33年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告Ⅱ. 調査書や提出書類等の改善について 2. 対応|文部科学省

高校入試の内申点は多面的な学力が問われる時代への第一歩

高校入試も、高校教育で重視する学力の変化や大学入試の改革と連動して、さらに多様で多面的な選考に進んでいくことが予想されます。

これからの時代は、決められたことを覚え処理する力ではなく、自ら何をするか考える力が問われる時代。高校入試の内申点も、「どうやって成績を上げるか」ではなく、「何に興味があり何を学びたいのか」「何を頑張りこの先も続けていきたいのか」を子供と話し合うことが肝心なのかもしれません。

まとめ

内申点の意味づけや扱いの変遷、今後の行方をみると、単純に「〇〇を頑張れば点数が上がる」という性質のものではないことが見えてきます。学ぶことに興味を持ち、普段の学習や活動の主体的に楽しむことが、結果的に内申点をアップさせ、希望する高校への進学、ひいては希望の将来をかなえることにつながるのではないでしょうか。

参考
「内申点」って何?校受験とどう関わる?【高校受験】|ベネッセ教育情報サイト
高校入試に影響する「内申点」!どうすれば上がる?【高校受験】|ベネッセ教育情報サイト
通知表や調査書(内申書)が大きく変わる?中教審で審議|ベネッセ教育情報サイト
親の時代とは大違い 高校受験「内申書」の真実 | NIKKEI SYTYLE
特集「高校での教育活動をどのように把握し、大学入学者選抜に活用するのか」Kawaijuku Guideline 2018.7・8

この記事をかいた人

菊池とおこ

北海道大学文学部行動科学科卒。行政系広告代理店、医薬系広告代理店、地方自治体の結婚支援事業担当などを経て独立、ライターに。女性のライフイベントと生き方、働き方、ジェンダー教育などが主な関心分野。大学院進学を視野に入れて地元大学のゼミ(ジェンダー・スタディ)に参加中。趣味は音楽、中学より本格的に合唱を始め、現在も合唱団に所属。ネコのおかあさん。子供と接する時は、自由人の叔父ポジション。