入園時には幼かった我が子も年長になるころには、内面も大きく成長していきます。子供は年長になると、どのような成長を遂げるのでしょうか? 当記事では年長の成長の特徴と、成長を支える親の対応のコツについてご紹介します。
もくじ
幼稚園の年長は何歳?どんなことをする?
大きく成長する時期である年長は、5〜6歳の学年です。幼稚園では最もお兄さん、お姉さんである学年になります。そのため、年少や下の学年の子供たちのお世話役などをすることもあるでしょう。
下の子たちの面倒を見ることで、責任感やリーダーシップが育まれる時期でもあります。主体的に動くことや相手の気持ちを考えて行動できるようになる子供も多く、人との関わりの中で心が大きく成長していく時期であると言えるでしょう。
我が子が幼稚園の年長さんに!どう成長する?
一歩ずつ小学生への道を歩んでいく年長は、具体的にはどのような力を得ながら成長していくのでしょうか? 子供の変化について、ベネッセ教育総合研究所では年少だった子供を小学1年生になるまで追跡した「年少期の家庭における『子どもの学びの見通し』を考える」調査を行っています。調査の対象は2012年に年少であった全国の子供の母親544人です。
今回はこちらの調査から、年長の成長の特徴を4つご紹介します。
「がんばる力」が身につく
ベネッセ教育総合研究所による当調査の1つに、「がんばる力」という項目があります。年少から小学1年生までの学年別のがんばる力の定着度を知るために、3つの項目に分けて調査が行われました。
調査の結果、学年別の各種がんばる力のポイントは以下のようになりました。
(参照元:幼児期から小学生の家庭教育調査・縦断調査|ベネッセ教育総合研究所)
がんばる力を示す3つの質問項目のいずれに関しても、年長児のポイントが最も高いことが分かります。特に「一度始めたことは最後までやり通せる」という項目については、年中児から10%以上上昇しています。
諦めずに物事に取り組んだり、工夫して取り組んだりしようとしたりすることは、「自分はやればできる!」という自信を身につけることにつながります。年長の時期は小さなことであっても成功体験を積み重ねていくことで、さらにがんばる力を伸ばすことができるでしょう。
協調性のある子は「言葉」に強くなる
ベネッセ教育総合研究所による同調査では、調査対象の子供たちが年中児期の「協調性」についての調査結果をレベル別で分け、年長期の子供の「言葉」の力との関連性を調査しました。
調査の結果、以下のような結果が得られたことが発表されています。
(参照元:幼児期から小学生の家庭教育調査・縦断調査|ベネッセ教育総合研究所)
調査の結果、年中の時期に「協調性」が高かった子供ほど、年長の時期に「言葉」の項目のポイントが高くなっていることが分かります。
協調性を持って友達と遊んだり、さまざまな人と関わったりすることで、言葉を使ったコミュニケーションをたくさんとることができます。年中の時期に多くの言葉を使って協調性を磨いた子供ほど、年長の時期には「言葉」の力が高くなると考えられます。