小1期の「学びに向かう力」の基礎を築く
年長の時期に「言葉」の力が高まった子供は、小学校へ入学してからも成長を続けます。ベネッセ教育総合研究所による同調査では、年長児期の「言葉」の得点をレベル別に分け、小1期の「学びに向かう力」とどのような関わりが見られるかを調査しています。
調査の結果、以下のような結果が公表されています。
(参照元:幼児期から小学生の家庭教育調査・縦断調査|ベネッセ教育総合研究所)
調査の結果から、年長の時期に言葉に強い子供は、小学校へ入学してからの「学びに向かう力」が高くなっていることが分かります。言葉の力が高い子供と低い子供との差は約0.5ポイントとなり、小学校入学後の学習へ向かう姿勢にも違いが表れる可能性があるでしょう。
これらの結果から、小学校に入学する前から学びへの姿勢に差が出ることが分かります。小学校入学時に学びに向かう力が高い状態でスタートするためには、年長の時期に「言葉」の力を鍛えておくことが必要となるのです。
読み聞かせをすると読書好きになる
ベネッセ教育総合研究所の同調査によれば、年長の時期にどれだけ親が絵本を読み聞かせているかによって、小学1年生になってから1人で本を読む頻度が変わる、というデータが発表されています。
年長の時期に読み聞かせをした頻度を3段階に分け、小1期の子供1人での読書の頻度を回数別で分けると以下のような結果になることが発表されています。
(参照元:幼児期から小学生の家庭教育調査・縦断調査|ベネッセ教育総合研究所)
小1期に読書をほとんど毎日1人でする子供は、特に年長の時期に週に3〜4日以上親が絵本を読み聞かせていた子供に多いことが分かります。
本を読むことで、知識を深めたり、興味・関心を広げたりすることができます。小学生のうちから読書の習慣をつけるためにも、年長期の絵本の読み聞かせは有効であると言えるでしょう。