海外の「Gifted Academy」とは
日本でのギフテッドアカデミーについてご紹介したところで気になるのは、海外では「Gifted Academy」と言うとどのような学校なのか? 代表的なGifted Academyについて紹介します。
ギフテッドを教える教師のためのコース
英語圏でギフテッドと言えば、特定の分野で突出した能力を持つ人のことを指します。幼児のころから語彙が豊富で本がすらすら読めるなどの例があります。そのような子供は、平均的な学校教育ではその特性を十分に生かしきれないため、特別な対応が必要だと考えられています。
アメリカにおけるGifted Academyの1つは、ギフテッドの子供を教える教師のための学校です。テネシー州のChristian Brothers Universityでは、K-12(幼稚園年長から高校3年までの13年間のカリキュラム)を教える教師向けにGifted Academyが開講されています。アメリカではギフテッドのための特別なカリキュラムを用意している学校もあり、そのような学校でギフテッドを教えるためにはライセンスが必要とされることもあるそうです。
参考
Gifted Academy | Education Programs | CBU
ギフテッドの子供たちのための学校
アメリカでのギフテッドに対する教育は州によっても異なっていますが、授業の一部をギフテッド向けのクラスで学ぶ「取り出し方式」、普通学級で勉強しつつギフテッド向けに特別に作られた課題に挑戦できる「エンリッチメント方式」、飛び級やギフテッド向け特別学級に進める「加速方式」、夏休みに特別授業が受けられる「サマー・スクール方式」などがあります。
どのような方式が適応されるかは州によっても異なりますが、オハイオ州にあるColumbus Gifted Academyはギフテッドを対象としたフルタイムの学校になっています。カリキュラムもギフテッド向けに作られており、それぞれの特性を生かせる課題に取り組む時間もあるようです。
フロリダ州にあるParkway Middle Schoolでは、公立中学校の中にギフテッド向けのクラスを設ける「取り出し方式」が取られているようです。このような学校はどの州でもある種の実験校的な扱いとなっており、広範囲からギフテッドの子供が通学しているようです。
参考
Columbus Gifted Academy | Homepage
Gifted Academy | Academy Information
まとめ
ギフテッドアカデミーという珍しい名前の学校についてまとめました。日本でもアメリカでも、偏りがあることをその人の特性として捉え、それを生かせるような教育を模索していることが分かりました。このような取り組みは今後増えていくことと予想されます。互いに違いを尊重でき、誰もが輝ける社会が少しずつ形作られていくことを期待します。
参考
特許情報プラットフォーム|J-PlatPat
GIFTED AGENT
【ICTレポート】第25回 GIFTED ACADEMY(ギフテッドアカデミー)代表:河崎純真氏 | 夢にチャレンジ 夢への懸け橋 ドリームアーク
アメリカのギフテッド教育事情 – 論文・レポート | チャイルド・リサーチ・ネット