小学校受験とは?メリットやデメリット、国立・私立の違いなどを解説

子供には良い環境で充実した教育を受けてもらいたいもの。そこで悩むのが、小学校受験をした方が良いのかということではないでしょうか。当記事では、小学校受験のメリットやデメリット、国立と私立小学校の違い、受験準備を始める時期など、小学校受験に関する情報を詳しくご紹介します。小学校受験を知り、受験するかどうかを決める上での参考にしてみてください。

小学校受験のメリット


小学校受験をすることのメリットを5つご紹介します。それでは1つずつ見ていきましょう。

質の高い教育が充実している

国立小学校は教育研究校に位置づけられているため、大学や教育学部の研究段階にある最先端の授業が積極的に導入されています。私立小学校では国語、算数、英語など、各教科の専門教師が指導を行っています。また、文部科学省の学習指導要項のほかに、子供の個性を伸ばせるような特徴ある教育が受けられます。国立・私立共に1クラスごとの児童数が少ない学校が多いため、きめ細やかで充実した教育を受けることができます。

教育熱心な家庭の子供と一緒に学べる

小学校受験を経験した人たちが集まるので、子供の教育に高い関心を持っている家庭が多いと言えます。小学校受験には親の面接もあるので、親もある程度の知性やマナーのある方が多いでしょう。ゲーム機やスマートフォンなどは与えないという方針の家庭も多いようです。家庭環境や価値観が似通った子供たちと一緒に学習できるので、子供の学力や心身の発達に良い影響を与えられることが期待できます。

親子が向き合う機会を得られる

小学校受験は子供だけではなく親も試される場であり、準備期間から試験当日まで親の果たす役割が重要となってきます。幼児1人では勉強も幼児教室に通うこともできず、親の手助けが必要です。

小学校受験では、「合格」というゴールまで親子二人三脚で頑張る必要があります。そのため、親子で向き合う時間を得ることができます。小学校受験をとおして親子の絆をより深め、より良い親子関係を築き上げることができるでしょう。

内部進学の可能性がある

学校にもよりますが、小学校に入学してしまえば、よほどのことでない限り、一貫教育を受けることができます。そのため、中学受験や高校受験をせずに大学まで進学することが可能です。「思春期の子供に厳しい受験競争をさせたくない」、「自分の興味のある分野に没頭したり、のびのびと育ってほしい」といった思いがある場合、小学校受験は有用となるでしょう。

子供の個性を伸ばしやすい

子供の性格や個性に合った小学校を選んだ場合、その子の個性や良いところを伸ばしてあげられます。特に私立小学校は特色のある学校が多く、子供に適した学校を選びやすいところがあります。「子供に合っているかどうか」、「子供が通いたいと思えるかどうか」を見極めるためにも、1度は学校に足を運んでみましょう。

小学校受験のデメリット


小学校受験のデメリットをご紹介します。受験を考える前に、こちらに挙げる項目も考慮してみてください。

受験費用がかかる

小学校受験のために多くの家庭が利用するのが塾や幼児教室です。学習塾だけではなく、体操教室や絵画教室に通わせる家庭もあるようです。塾や幼児教室にかかる平均費用は月に約10万〜15万円とされています。また、塾や幼児教室で行われる模擬試験には、1回で平均1万〜2万円ほどかかるようです。

小学校受験費用は、国立小学校の場合は3,300円、私立小学校の場合は1校につき、2万〜3万円とされています。受験費のほかにも、面接用の服や靴、かばん、スリッパなどを親子分揃えなければなりません。多方面でさまざまな費用がかかるので、家族で話し合って家庭に合った計画を組んでいきましょう。

学費が高い

公立小学校は授業料が無料ですが、国立・私立小学校ともにさまざまな費用がかかります。特に私立小学校は学費以外にも入学金や設備維持費、制服代などがあり、寄付金や学校債を募るところも多いようです。

国立小学校の場合、授業料のほかに副教材費や同窓会費などがかかり、学校によって差はありますが年間で10万〜30万円ほど必要となるようです。

一方の私立小学校は、初年度は100万円前後と言われています。小学校で私立に入学した場合、その後も私立の学校に通い続ける可能性が高いので、経済力が必要となってきます。

通学時間の問題

学区外にある国立小学校や私立小学校に通う場合、自宅から離れた学校へ通うことになります。電車やバスといった公共交通機関を利用しての通学は徒歩通学よりも時間がかかるものです。通学時間が長くなる場合は、通学時の防犯対策や安全対策の考慮も必要となるうえ、小さな子供に対する身体的負担も大きくなります。

保護者の関わりが大きい学校もある

学校によっては親に学校行事への参加を求めたり、「保護者会」「父母と先生の会」といった親の組織があるところもあるようです。仕事をしている場合や乳幼児がいる家庭には、負担と感じられるかもしれません。参加できることや手伝えることを前もって学校側に伝えたり、夫婦で手分けして参加したりする必要があります。

受験不合格時のダメージ

受験に不合格だった場合、親だけでなく子供も精神的ダメージを受ける可能性があります。特に過剰に期待していた親が、合格できなかったことを必要以上に嘆く場合です。子供は親の感情に敏感なので、「親の期待に応えられなかった」と感じて落ち込んでしまうことでしょう。

受験をとおして得たものもあるので、失敗とばかり捉えずに「学校のカラーに合わなかった」、「この学校とは縁がなかった」と考えるようにするのが良いでしょう。子供の「残念」という気持ちに寄り添い、一緒に頑張ってきた過程を振り返ると良いでしょう。

国立小学校と私立小学校の違い

小学校受験の選択肢には国立小学校と私立小学校があります。両者の違いの1つに受験の時期があります。国立は11月下旬から12月中旬にかけて受験を行い、私立は11月1日のところが多いようです。ほかにも国立と私立で異なる点があります。まずは、国立小学校から紹介します。

国立小学校

通学区域の限定

国立小学校は、通学の所要時間や住んでいる地区で制限を設けています。そのため、通学区域外に居住している場合は受験資格を得ることができません。国立小学校の受験を希望する場合は、通学区域内に引っ越す必要があります。学校によっては引っ越しが可能であるという誓約書の提出を求めるところもあるようです。

受験に抽選がある

国立小学校は学費が安くて自宅から通いやすいことから人気が高く、倍率が高いのが特徴です。また、教育実験校・教育研究校と位置づけられているため、学力の高い子供、親の収入が高い子供だけでは研究対象に偏りが出てしまうため、ある程度幅広い層から児童を集める必要があります。そこで、抽選によって入学者の決定をします。

人気が高い学校では入試前に抽選を行い、入試後にもう1度抽選を行って最終合格者を決定することがあります。このように、子供の入試結果や保護者の努力だけではなく、運に左右されるところがあるのが国立小学校の受験です。

学費が安い

国立小学校は公立小学校と同じくらい学費が安く済み、そこが国立の魅力の1つでもあります。教材費や制服代といった諸費用を含めると公立小学校の学費よりも高くなりますが、私立小学校にかかる学費と比較すると安価なので、一般家庭でも通わせやすいでしょう。

私立小学校

教師の異動が少ない

私立小学校の教師には数年ごとの転勤がありません。そのため教師のレベルが変わらず、一定の環境下で教育を受けることができます。教育方針が定まりやすく、校風が色濃く表れやすいので、子供に合った学校を選ぶ際の参考にできます。

学校の特色が明確

私立小学校は、各学校の校風が明確なのが特徴です。カトリック系、慶應、早稲田など、代々受け継がれてきた伝統を守り、それぞれが建学の理念を掲げています。独自のカリキュラムが組まれているので質が高く、充実した内容の授業となっています。また、授業内容だけではなく、行事やイベントも学校の教育方針に沿って行われています。

学校によって力を入れている分野が異なり、実験や体験を重視する学校や、英語学習が充実している学校、中学受験に向けて手厚いサポートを行っている学校など、さまざまな学校があるのも私立小学校の特徴の1つです。

マナーの良い子が多い

私立小学校は、学校の校風や方針に合った子供を入学者として選びます。「挨拶ができる」「返事ができる」「子供らしい」といった要素を大切にしている学校が多く、親も子も知性やマナーが身についた人たちが多いとされています。

また、私立小学校は自由な校風の中でもしつけやマナーが行き届いている学校が多く、善悪の判断をしっかりと教えてくれるようです。しつけやマナーを身につけるのは基本的に家庭とされていますが、日中の大半を学校で過ごす小学生にとっては、学校でのしつけやマナーの教育も重要と言えるでしょう。

受験準備はいつから始めるべき?

小学校受験を検討する多くの家庭が入試の1年前である年中の秋ごろから本格的に準備を始めるようです。遅くても年中になったら情報収集を始め、志望校を決めておくと安心でしょう。以下は首都圏の私立小学校のスケジュール例となります。

5〜6月:学校説明会・相談会
7〜9月:願書配布
10〜11月:私立小学校受験
12月:国立小学校受験

また、受験準備から入学までの一般的な流れは以下のとおりです。

年少 11月 受験準備・情報収集スタート
年中 11月 志望校を絞る(3校くらいが理想)
年長 5月 願書配布開始
5~6月 学校説明会開始(〜9月頃まで)
8月 願書用写真撮影、試験用の服や体操服などを用意
9月 学校行事シーズン
10月 願書締め切り
面接開始
11月 考査開始
合格発表
入学手続き
12月 制服や文房具などを用意
1月 通学路の確認、入学準備

(参照元:小学校受験徹底ガイド!費用の相場や試験・面接で注意するポイント|Chiik!

小学校受験には、常識問題として季節や行事に関する知識や自然との接し方、日本の文化を問う問題が出題されます。草花の名称や開花時期、旬の野菜や果物、端午の節句や七夕などの行事、凧揚げやめんこといった昔ながらの遊びは、教えるよりも実体験をとおして楽しく学んだ方が記憶への定着が高まります。入試の1年前から受験準備を始めるのには、このような理由もあります。

また、箸や鉛筆の持ち方、服の畳み方、靴を揃えるといった習慣や挨拶、返事、言葉遣い、立ち居振る舞いなどはすぐに身につくものではありません。小さなうちから日常生活の中で教え、気をつけておくと良いでしょう。

小学校受験の内容

小学校受験の入試はどのような内容なのでしょうか? 小学校受験では、「ペーパー試験」「行動観察」「運動」「面接」が含まれています。学校によっては「絵画」や手先の器用さ、発想力、指示対応能力を測る「制作・巧緻性」を求めるところもあります。それでは1つずつ紹介していきます。

ペーパー試験

ペーパー試験では話や絵の「記憶」、図形の不一致や欠陥を見つける「図形」、回転図形、鏡図形、線対称などの図形の「推理」、数の処理能力を確認する「数量」、季節や行事、マナーなどの「常識・知識」が問われます。

行動観察

行動観察では子供たちを少数グループに分け、そのグループで自由遊びや共同制作、弁当やおやつといった食事を一緒にさせ、協調性や社会性、基本的な生活習慣がどの程度身についているか確認します。

運動

運動では跳び箱、ボール、鉄棒、マットなどを使用し、基礎体力や指示された行動を取ることができるかどうかなどをチェックします。

面接

多くの学校が面接を課しており、合否に与える影響が大きいとされています。子供には、ペーパー試験と似通った質問を口頭でしたり、住所や電話番号を聞いたり、好き嫌いや幼稚園での生活など幅広い内容の質問をされます。子供の性格や、言葉でのやり取りが年齢相応にできるかどうかなどが見られます。

保護者への面接では志望動機や家庭の教育方針、しつけ、両親の仕事、通学方法や学費などについて質問されます。受験校の学校方針や求める家庭像、経済力などがその家庭に合致しているかどうかが確認されます。

終わりに

小学校受験には、メリットだけではなくデメリットもあります。国立小学校と私立小学校にはさまざまな違いがあり、学校の校風や教育方針も千差万別です。子供の性質に合った学校では、子供の良いところや個性を伸ばしてあげられます。そのためにも小学校受験の概要や志望校を知り、子供にぴったりの学校を選んであげることが大切です。

参考
小学校受験のメリットデメリット|All About
小学校受験 国立と私立の違い・見学ポイント・学費|日経DUAL
小学校受験の費用はどのくらいかかるの?塾などお受験にかかる費用を解説!|mamari
小学校受験のメリットとデメリット|よい家計
小学校受験と中学受験。どちらに力を入れる?|幼児教室ひまわり
小学校受験をするメリット・デメリットは?私立・公立・国立の徹底比較も!|コドモブースター
成功する小学校受験とは…国立・私立のよさと中学受験という選択|リセマム
どっちを選ぶ? 「私立小学校」と「公立小学校」のメリット&デメリット|パピマミ
小学校受験徹底ガイド!費用の相場や試験・面接で注意するポイント|Chiik!
私立小学校のメリットとデメリット|よい家計
国立小学校のメリットとデメリット|よい家計
小学校受験、気になる試験内容は?「『お受験』はじめました!」vol.2|Chiik!

この記事をかいた人

Yukiko Žilinskas

男の子2人のママライター。EQと共感力を高める子育て、非暴力コミュニケーション(NVC)に興味があり勉強&実践中。教育や子育てに関する情報をママ目線でお届けします。