子供の夜更かしを徹底解説!夜更かしのデメリット・止めるコツとは? - cocoiro(ココイロ) - Page 2

なぜ夜更かししてしまうのか?

夜更かししてもいいことはないということが分かりました。しかし、私たちはついつい夜更かししてしまいますし、それは子供たちも同じです。ここでは、夜更かしを改善する方法を考えていくにあたってまずは、なぜ子供が夜更かしをしてしまうのかについて考えていこうと思います。

生活習慣

すべての生活習慣は密接に関わり合っています。そのため、さまざまな生活習慣が夜更かしを引き起こす悪習慣になり得ます。

特に、以下の2つは、子供の夜更かしを助長してしまう可能性があるでしょう。

食生活

愛知教育大学の研究で、夜更かしをしている子供の多くが、朝食を毎日摂取していないことが分かりました。夜更かししがちな小学5年生のうち、朝食を毎日摂取しないものの割合は17.1%にのぼり、夜更かしをする小学5年生の5人に1人は、毎日きちんと朝食を食べていないことになります。

この結果には、後に述べる両親の生活習慣の影響が色濃く出ていると予想されます。また、朝食を摂取しない子供は、授業中の集中力が低下しがちであり、結果として、成績が下がってしまう可能性も否定できません。

ここから分かることは、夜更かしを改善するためには、睡眠のみならず、食事やそのほかの生活習慣もともに改善していかなくてはならないということです。

電子機器の使用

近年、IT産業が急速に発達し、子供が電子機器に触れる機会も格段に増えてきました。特に、テレビゲーム、スマートフォンなどは昔にはなかった現代の子供ならではの娯楽です。

また、娯楽のためではなく、防犯面を意識してお子さんに電子機器を持たせる家庭も多く存在するでしょう。しかし、便利な電子機器が子供の夜更かしに影響を与えていう可能性があります。

先ほどの愛知教育大学の研究において、夜更かしと電子機器の使用時間の関係を調べたところ、夜更かしをしがちな子供はそうでない子供に比べて電子機器の使用時間が長いことが分かりました。

これは、電子機器のスクリーンから発せられるブルーライトに体内時計を狂わせてしまう作用があるからと考えられます。

また、寝る直前に電子機器を触り始めてしまうと、楽しくてなかなかやめられず、ついつい夜更かししてしまうという可能性も考えられます。

これらの電子機器の影響は、前の章で述べた、昔の子供よりも、現代に生きる子供の方が、平均して睡眠時間が短いということにも現れていると言えるでしょう。

お子さんの夜更かしを防ぐために、お子さんの電子機器の使用時間をある程度制限するというのも、1つの方法と言えるかもしれません。

両親の生活習慣の影響

ここまで、子供の生活習慣がどのように夜更かしの原因となり得るかについて考えてきました。しかし、子供の睡眠時間を決定するのは、子供の生活習慣だけではありません。

子供はいつも両親の背中を見て育つものであり、生活習慣についても、両親の影響を大きく受けて育ちます。そのため、子供が真似しても大丈夫な規則正しい生活を両親が送ることが、子供の夜更かしを改善する一助ともなります。

愛知教育大学の研究によると、両親が夜更かしをしがちな家庭の子供は、子供も夜更かしをする傾向にあり、特に、母親の睡眠時間が子供の睡眠時間とより強い相関関係にあることが分かっています。

この章でご紹介した愛知教育大学の研究については、以下のサイトで論文を読むことができますので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

参考
幼児・児童・生徒の睡眠・生活リズムに関連する要因の検討