定期的な家庭訪問の目的とは?何のために行われる?
家庭訪問は何のために行われているのでしょうか? 今回は家庭訪問の目的を3つご紹介します。
子供について親と先生で状況を共有するため
家庭訪問の目的の1つには、子供の状況を保護者と先生で共有することが挙げられます。文部科学省では子供の教育にあたり家庭・地域と学校の連携が必要であることを提言し、以下のように記述しています。
家庭訪問などによって、児童生徒の家庭や地域での生活実態と生活実感を把握しておくこと(なお、その際はプライバシー等に配慮することが必要である)。
(引用元:第2章第1節 3家庭・地域との連携及び校種間の連携|文部科学省)
子供の教育は学校だけで行われるものではありません。家庭や地域と連携しながら、協力していく必要があります。家庭訪問は子供の学校での様子、家庭での様子、地域での様子を、多角的に見る機会となるのです。
住居の位置や通学路を把握するため
家庭訪問の目的の2つ目には、住居の位置や通学路などを先生が把握することが挙げられます。
柏市の公式ホームページでは家庭訪問の目的について、以下のように述べています。
子供たちの家の場所や地域の特色、通学路の安全を確認することも目的としています。何かあった時には、すぐに駆けつけられるよう、下見を兼ねているのですね。
(引用元:36時間目「家庭訪問って、何を話したらよい?」|柏市ホームページ)
住居の位置を把握することで、有事の際に先生が駆けつけやすくなります。また通学路の特色を知ることで、事故に気をつけるべき点を把握することもできます。家庭訪問は子供の安全を守るためにも役立てられているのです。
学校自体の状況を共有するため
家庭訪問の目的の3つ目には、学校自体の状況を共有することが挙げられます。学校の取り組みを共有することで、安心して子供を預けられるようになるでしょう。
例えば東京都が発表している「私立小学校、中学校及び高等学校における暴力行為の状況」では、「いじめの日常的な実態把握のために、学校が直接児童生徒に対し行った具体的な方法について」という項目の中に家庭訪問が挙げられています。
実際の実施学校数は以下のようになっています。
(11) いじめの日常的な実態把握のために、学校が直接児童生徒に対し行った具体的な方法について
(引用元:1 私立小学校、中学校及び高等学校における暴力行為の状況|東京都)
子供の様子を日常的に把握・共有することを、いじめ対策の一貫として行なっている学校もあるのです。実施した学校数は全体の約4%であり、年間行事とは別に実施されている家庭訪問であることが分かります。