「本当は公園で遊びたいけれど、友達から家でテレビゲームをしようと言われたから室内で遊ぶ」というように、相手の誘いを断れずにいる子供は一定数いるでしょう。当記事では、人に不快感を与えずに自分の意思をきちんと伝え、断る力を身につける方法をご紹介します。
もくじ
断る力とは?
頼まれ事をされたとき、自分がしたくないことはきちんと「できない」と意見を主張することは、これから生きていく上で重要なスキルの1つです。それでも、誰しもが「良い人だと思われたい」「人から嫌われたくない」と思うものです。
しかし、自分の意思に反する相手の要求ばかりをただ聞いていては、貴重な自分の時間が削られるばかりか、「頼られること」でしか自分の価値を感じられなくなってしまうかもしれません。
また、人の意見や感情に振り回されてしまい、自分で物事の良し悪しを判断できないばかりか、「誰かがなんとかしてくれる」と人任せな考えで意思決定ができなくなってしまうことも。自分の意見を主張することは、表現力を育むうえで重要なスキルの1つです。
文部科学省が発表している「学校・家庭・地域が力をあわせ、社会全体で、 子どもたちの「生きる力」をはぐくむために ~新学習指導要領 スタート~ 生きる力」でも、思考力・判断力・表現力は今後、子供が生きる力を育む上で重要な要素だとしています。これらについては以下のように記されています。
変化の激しいこれからの社会を生きるために、 確かな学力、豊かな人間性、健康・体力の知・徳・体を バランスよく育てることが大切です
(引用元:学校・家庭・地域が力をあわせ、社会全体で、 子どもたちの「生きる力」をはぐくむために ~新学習指導要領 スター~ 生きる力|文部科学省)
断れないのは嫌われてしまうのが怖いから?
「本当は蕎麦が食べたいけれど、みんながカレーを食べたいと言うから仕方なく意見を合わせる」「本当はすることがたくさんあるけど、『良い人』『できる人』だと思われたいから頼まれごとを無理に引き受けてしまう」など、多くの人は本当はやりたくないことでも無理して引き受けてしまいがちです。
それは、人から嫌われてしまうのが怖いからかもしれません。「人から認められたい」「優しいと思われたい」「できる人だと思われたい」というように、子供を含め、誰しも承認欲求があるはずです。
しかし、自分の時間を犠牲にしてまで無理な頼み事を引き受けることに意味はありません。ただ無駄な時間を消耗することになってしまいます。ビジネスシーンでは、キャリアアップのチャンスを逃すだけでなく、自身の容量を超えた業務で心の余裕をなくし、精神的に追い込まれてしまうかもしれません。