海外の実情も紹介。学級崩壊を防ぐ親と先生に求められる「あり方」とは - cocoiro(ココイロ) - Page 4

学級崩壊の予防と対策

親側に求められる「あり方」

学校側や先生側に学級崩壊の原因があるかもしれませんが、親側にまったく原因がないとも言いきれないでしょう。学級崩壊を防ぐために親側にはいったい何ができるのでしょうか。

まずは自分の子供の様子をしっかりと理解しましょう。もし、子供が先生をばかにする態度を取っていたら、厳しく言い聞かせることも大切です。もしくは親自身が先生の不満を口にしていると、子供はそれを真似して、先生に対する不満をもらすようになるでしょう。

また、子供に対して自身が過干渉や過保護になっていないか、親子関係を見直してみてください。前述のとおり、過保護や過干渉が問題児を輩出してしまいます。子供の将来を考え、自立できる人に育てていきましょう。

次に、段階に応じた周囲への意見や相談です。いきなり教育委員会にクレームを入れるのではなく、先生自身や学年主任と相談をしてみましょう。ベテランの先生に指導してもらうなど、学校側もすでに対策を講じていることもあります。

もしも学級崩壊の度合いがひどければ、教頭や校長とも相談して懇談会を開いてもらって、クラスの状況を伺い、親として何を協力できるかを探っていくのはどうでしょうか。

最後に、普段から見守ることも大切です。子供のことを学校に任せたきりにするのではなく、クラスの様子を子供から聞いたり、子供自身の学校での様子を適宜確認したりして、クラスや学校のことを見守る姿勢が大切でしょう。問題が起こったときに、大人側の責任を問うよりも優先すべきなのは、子供たちが落ち着いて授業を受けられる日を1日でも早くむかえることです。

先生側に求められる「あり方」

先生側に必要な姿勢は、統率者としての自分を磨いていくことでしょう。子供たちは、大人の本音と建前を簡単に見抜きます。本当に自分たちのことを思って指導してくれる先生か、ただ授業をこなすだけの先生か、子供たちから常に見られています。

民間での社会人経験が少ないのであれば、保護者の方が社会人経験豊富なこともあるでしょう。教室では一国一城の主であっても、謙虚に統率力と人望を磨き続けましょう。「ほかの学級に口出しをしない」という暗黙の了解が、先生の世界にはあるようですが、ベテランの先生の指導方法などに学びながら、どうすれば成長できるのかを考え、行動していくのが良いのではないでしょうか。

また、同時に授業の質を磨いていくことも大切です。小学校高学年になれば塾に行く子供たちも多くいます。塾ですでに学んだ内容を話すだけの授業では、子供たちにとって退屈になってしまいます。学ぶことの楽しさだけでなく、学んだことが人生で役立ち、世の中や周りに影響を与える力を持っていることを実感させていくことが大切でしょう。

終わりに

おわりに
日本国内や海外でも大きな問題となっている学級崩壊についてご紹介しました。親、先生の双方に原因があって学級崩壊につながる可能性もあります。「これをしておけば学級崩壊はしない」という明確な予防策は残念ながらありません。親と先生が力を合わせて学級崩壊を解決していくという姿勢が大切なのではないでしょうか。

参考
立ち歩き、暴言暴力 小学校の学級崩壊はなぜ起こる|日経DUAL
ここまで深刻化! 小学校高学年の学級崩壊の驚くべき実態とは?|mamatenna
低学年での学級崩壊 親の過干渉で「かまってほしい子」増加|BLOGOS
『生徒指導メールマガジン』 第16号:文部科学省
生徒規律 規律正しいアメリカの生徒 アメリカの学校再生を見る|CS研レポート Vol.46
中国の学級崩壊が酷過ぎる! 日本とは比べものにならないレベル|Pouch
小学校の【学級崩壊】原因と親が知っておきたい3つの対処法とは?|BRAVA
学級崩壊を防ぐ教師の心構え|新トスランド

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