子供の「計画力」を養うために親が持ちたい5つの素養 - cocoiro(ココイロ) - Page 3

子供の計画力を養うために親が持ちたい素養

子供の計画力を養うために親が持ちたい素養
子供の「計画力」を育てたいと思ったら、親には何ができるのでしょう? 子供の「計画力」を養うために親がぜひ持っておきたい素養の5つをご紹介します。

時計の感覚

子供が小さいうちから、時計の感覚を身につけさせることは重要です。

15分が4回あると1時間経っている、ご飯を集中して食べないと大好きなアニメを見る時間に間に合わない、など、自分が日常的にしている行動と時計の針がどのように進んでいるかを意識させてみましょう。また会話の中にも「アニメが始まるまであと30分あるから、先にお風呂に入ろうか」など時間に関して具体的な数字を入れてコミュニケーションを取ってみてください。

時計の針は進んだら戻らないことや、自分が活動している間、ずっと時計の針は進み続けていることを知ることが大切です。

行動の記録

子供は無意識に1日を過ごしていることが多いもの。「今日は1日何をしていたの?」と質問しても、本気で忘れている子供が多いのです。自分が何にどのくらい時間を使っているのか分からないと、計画を立てる力は育ちにくいものです。そこで、子供が1日何をしていたか思い出させ、行動をありのままに記録して残してみましょう。

幼稚園や学校にいる間は難しくとも、帰ってきてからの記録を「15時から〇〇くんの家で遊んだ。16時30分に帰ってきた。17時からゴロゴロした。18時から夜ごはんを食べた」など、ありのままにつけてみてください。記録したものを子供と一緒に見返すことで、「今日はこんなことに、このくらい時間を使った」というのが子供も確認できるので、自分の行動と時間の関係をあらためて認識することができます。

笑顔のフィードバック

計画を立てることそのものが「いいことだ」と子供が感じることができなければ、「計画力」は育ちにくいものです。そこで、子供と一緒に計画を立てたり、それを実行したりしているうちのコミュニケーションは、常に笑顔で前向きな言葉をかけることを親は意識してください。

「どうして計画どおりできていないの?」と怒ると、子供は計画を立てたり実行すること自体に嫌な印象を抱いてしまいます。しかし親が笑顔で「きちんと実行できているね」など声がけを行うことで「計画を立てて実行していると褒められる」と子供に思わせることで、計画を立てることを継続させやすくなるでしょう。

タスクの分解

「プロセスの明確化」を行ううえでの基礎になる部分ですが、目標を達成するためにまず何をしなければならないのかというタスクを分解する作業を、まずは親がしてあげてください。

例えば「習い事の準備」とはどういうタスクが必要か、まずは「今日する習い事の内容の確認」「必要な道具の準備」「行く時に着ていくべき服装」「家を出発する時間」など、箇条書きで良いので紙に書き出したものを子供と一緒に確認しながら実行しましょう。

そのうち、「今日は習い事があるけど、まず何から準備する?」と子供にタスクを分解させることを体感させるようにします。タスクの分解を体感できれば、計画がスムーズに実行できることを覚えてもらいましょう。

カジュアルな問いかけ

どうしても世話を焼きたくなると怖い顔をして「あれはやったの?」など子供に聞いてしまうことが多くなるかもしれません。しかし「計画力」を養っていくなら、「今日の習い事まではどんな予定?」「金曜日までに絶対しておかないといけないことは何?」などと、問いかけてみましょう。

そして子供がした返事が予想とは違ったものでも、「そうなんだね」と一度受け取めてください。聞かれたから答えたのにダメ出しされると、「親が問いかけてくる」=「親が求める答えを間違うと叱られる」と理解してしまいます。

おわりに

「計画力」について、その必要性と、力をつけるために親が持っていたい5つの素養について解説しました。子供の「計画力」を養うためには子供のころからできること、また親の関わり方で育っていく部分もあります。一度にすべて始められなくとも、自分や子供が始められるところからスタートしてみてください。

参考
社会人基礎力|経済産業省
学習型PDCA及びCAPDサイクルを用いた学習過程テキスト情報の個人差を考慮した分析|教育情報研究
子どものスケジューリング力を育む親の5つの素養|WEDGE Infinity
「計画力」- 考え抜く力|就活コーチのブログ
計画力 最善の計画を考え、準備する力|日経キャリア教育.net

この記事をかいた人

ニーガタのオーモリ