計画力が社会で求められている理由
「社会人基礎力」を構成する1つの要素にも挙げられている「計画力」ですが、なぜ社会から必要とされているのでしょうか?
PDCAの「P」ができなければならない
PDCAとはP(Plan)、D(Do)、C(Check)、A(Action)の頭文字を取った言葉で、会社における事業推進や生産管理、品質管理などの管理業務をスムーズに進める方法の1つです。日本語だと下記のような流れになります。
Plan(計画) → Do(実行) → Check(評価) → Act(改善)
「計画力」はこのうちの「Plan(計画)」を実行する力です。自分自身で計画を立てられなければ、主体性を持って物事をより良くするこのPDCAをまわすことができなくなってしまいます。
このPDCAサイクルは子供の学習効果にもいい影響があります。2009年に教育情報研究に掲載された「学習型PDCA及びCAPDサイクルを用いた学習過程テキスト情報の個人差を考慮した分析」によると、学習の中でもPDCAサイクルを用いることにより、学生が独自に選択した目的に対して学習効果の向上が図れることが確認されています。
PDCAサイクルをまわすために、まず始まりである「Plan(計画)」する力、「計画力」は持っていた方がいいでしょう。
自分の力量を把握して動ける
計画を立てるうえで重要になってくるのが、自分の知識やスキルではこの作業をいつまでに終えることができそうか? という自分の力量の把握です。自分の力を自覚していないと、あらかじめ立てた計画や目標は実行できそうなのか、見通しを立てることができません。
自分の力量については実際に計画をして「やってみる」ことで、どの程度までなら自分ができるのか分かるでしょう。まずは失敗してもいいので、子供が自ら勉強やクラブ活動など自分で計画して「やってみる」ことが第一歩です。