子供の逆上がり・どんなサポートをすればできるようになる? - cocoiro(ココイロ) - Page 4

道具を使用して感覚をつかむ

鉄棒での練習がどうしてもうまくできない場合は、逆上がりに使える道具を使用するのも1つの方法です。身近にあるものから、学校や公園にあるものなど、逆上がりを補助する道具がいくつかあります。ここでは3つ、代表的な道具をご紹介します。利用できる環境にある場合は、ぜひ試してみてください。

タオル

腕の力が弱く、体を引きつけられなかったり、肘が伸びてしまう場合には、タオルを使って回る感覚を身につけることができます。どの家にも必ずあるタオル……ここでは少し長めのスポーツタオルを使用します。バスタオルなどは幅が広すぎるので向いていません。腰回りを支えることができる幅と、少し余裕を持った長さのあるタオルを用意してください。

  1. 鉄棒の前に立ち、タオルを腰の位置に回す。
  2. 腰に回したタオルの両端を鉄棒と一緒につかむ。
  3. タオルの支えを利用して、回る練習をする。

自分の力だけでは回れなくても、タオルで支えることによって、鉄棒からおへその部分が離れずに回ることができるようになります。ただし、手を握る力の弱い子供が、タオルに頼りすぎてしまうと、手からタオルが外れて鉄棒から落ちてしまうこともあるので、最初のうちは必ず親がついていてあげてください。

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鉄棒くるりんベルト

「鉄棒くるりんベルト」とは、逆上がりを補助する目的で作られたベルトです。腰の位置にベルトを回し、両端を鉄棒に括りつけます。ベルトの長さは調節が可能なので、どんな体格の子でも利用することができます。最初は体が鉄棒にピッタリつく長さに調節して、練習を行いましょう。

  1. おへそより少し高いぐらいの鉄棒を利用する。
  2. 「鉄棒くるりんベルト」を設置して、逆上がりを練習する。
  3. うまくできるようになったら、ベルトの長さを1段階長くして練習する。
  4. ベルトを最大限長くしてもうまく回れるようになれば、ベルトを外して逆上がりをやってみる。

タオルを利用する方法と使い方は似ていますが、「鉄棒くるりんベルト」は安全性で高い評価があります。また長さを5段階で調節できるので、体の大きさに関わらず使用することができるのもメリットの1つです。ただし、逆上がりがまだうまくできない状態では、体重をかけすぎて頭から後ろにひっくり返ってしまう恐れがあるので、必ず介助ができる位置に親がいることが大切です。近年では、学校の授業でこの「鉄棒くるりんベルト」を導入しているケースもあるようです。

逆上がり補助器

学校や幼稚園、保育園や公園などで見かけることの多くなった「逆上がり補助器」ですが、横向きに何枚か板が設置され、その板が壁のように湾曲して補助を行う道具です。以前は木の板そのものでしたが、最近は彩りも鮮やかなデザインのものが増えてきています。使い方は以下の通りです。

  1. 自分の立っている側と反対側に設置する。
  2. 自分が足を蹴り上げた時に板を支えにして、歩くように足を動かす。
  3. 逆上がりの感覚をつかむことができる。
エバニュー 逆上がり補助機#10 EVERNEW EKD273
設置されている台数は限られているので、もし逆上がり補助器がないようであれば、跳び箱とロイター板を使って簡易式の補助器を作ることもできます。

子供が「できた」という成功体験を得ることは、練習を行う上でとても大切なことです。あくまでも補助ですので、なかなか難しいと思われる場合は、何度か使用して、タイミングや感覚を掴ませてあげるのもおすすめです。

有効的な声かけをしてあげる

一緒に練習をしているとき、「もう少しでできそう」と思うことがあります。そんなときは子供に有効な声かけをしてあげましょう。難しい理論を言っても、子供は理解できません。的確にわかりやすい声かけをすることで、子供にとっては逆上がりのできる、いいきっかけになるかもしれません。

  • 鉄棒とおへそをくっつける。
  • ひじを曲げる。
  • つま先は回る方向に向ける。
  • 頭の上のボールを蹴るようなイメージを持つ。

逆上がりができる人間にとっては当たり前のようなことでも、練習中の子供にとっては感覚でつかみきれていない部分があります。また体をどう動かしたらできるようになるのかが、分かっていない可能性もあるでしょう。それを分かりやすくアドバイスしてあげることも、必要なサポートの1つなのです。

【まとめ】気持ちのケアが最も大切

【まとめ】気持ちのケアがもっとも大切
子供が逆上がりをしたいと練習を始めたとき、できれば短時間で、あまり苦労せずできてほしいと思います。ただ現実はそんなに甘くはなく、逆上がりをマスターするには時間がかかるものです。

確かに逆上がりができる・できないというのは、子供にとっては死活問題です。特に学校の授業に取り入れられるようになっていればなおさら、できないことに対する自己否定感や劣等感が生まれてしまう可能性もあります。親にとっては「誰もが一度は通る道」と思いがちですが、子供は真剣に悩んでいることが多いです。

実際に練習に付き合ってあげられるときは、できるだけ一緒に取り組んであげましょう。思うようにできないと「何でできないの」「みんなはできているのに」などと言いたくなってしまうかもしれませんが、叱ったり感情的になったりするのは絶対にNGです。子供に「また頑張ろう」「できるまでやってみよう」と思ってもらえるような、ケアがとても大切なのです。

そのために道具を使ったり、親が一緒に練習をするのは決して悪いことではありません。できないことをできるようにするためには、子供の気持ちのケアが最も重要なポイントなのです。

参考
逆上がり苦手小学生増 できる子7割、埼玉県教委調査 | asahi.com
(どうする体力低下 子どもとスポーツ第3部:1)便利な世、かけっこの敵|朝日新聞
逆上がりは、早くから取り組むほうがすんなりできる|日経DUAL
鉄棒くるりんベルト|TOSSオリジナル教材
体育 逆上がりの指導のコツ|教材研究のためのネタ

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Rie Kato

【職業】 フリーライター 【経歴】 東京生まれ横浜育ち。現在は群馬県在住。 トラック運転手・介護職員・保険外交員を経て、コールセンターの教育係として7年勤務。 専門学校生と小学生、2人の男の子のママ。 【取得した資格】 ・普通自動車第一種運転免許 ・中学校教諭二種免許状(国語) ・訪問介護員1級 【得意な分野】 ・生命保険 ・転職 ・ビジネスマナー ・ひとり親家庭 ・金融 【休日の過ごし方】 ・朝から掃除と洗濯!(家の中がスッキリするとテンションが上がる性質) ・バスケットボール(息子と勝負!)