子供のころに逆上がりができず、何度も何度も練習した経験を持っている方は少なくないはずです。コツをつかむまでにとても時間がかかり、思うように動かない自分の体を持て余し、学校の先生に怒られながら練習した人も多いでしょう。
親の世代になり、子供が逆上がりに挑戦するとき、すんなりできてしまえば問題はありません。ただし、「なかなか逆上がりができない」と壁にぶつかってしまったときには、何とかサポートをしてあげたいと思うものです。
今回は、子供が逆上がりができないとき、逆上がりのできない原因や、どんなサポートをすればいいのか、具体的な方法をご紹介します。これから練習をしようとしている方は、ぜひ参考にしてください。
もくじ
逆上がりのできない子供が増えている
近年では、逆上がりのできない子供が増えているという調査結果があります。埼玉県教育委員会が県内の約2割の公立4~6年生を対象に行った逆上がりの成功率を調査によれば、1984年度は男女ともに逆上がりの達成率は90%越えだったにもかかわらず、2003年度では男子、女子ともに約70%まで低下していたようです。
また、幼稚園児を対象とした文部科学省の調査では、1985年に比べて2007年では動作発達の得点が大幅に減少しています。この結果を受けて、文部科学省では子供の外遊びが減ったことや、幼児期から1つのスポーツを習い事として行わせる競技志向が原因であると、警鐘を鳴らしています。以前のように安心して外遊びができる場所がないと言ったことや、各家庭の住宅事情などにより思い切り体を動かせる機会が減っているのです。
日常的に運動する機会がなく、十分な筋力がなかったり、体の使い方がわからなかったりする子供たちにとっては、普段あまり行わない動作である「逆上がり」をすることは難しいことなのかもしれません。
逆上がりは早めにできるようになった方がいい
逆上がりは、早ければ幼稚園や保育園時代に始めることが多く、小学校2年生くらいの体育の授業では、本格的に鉄棒の種目として取り組む学校が多いようです。近年では幼稚園や保育園のカリキュラムの中で、体操教室を実施しているケースも多く、運動会などで逆上がりを披露する……なんていうこともあります。逆上がりができるようになるのは、小学校に上がってからでも遅くはありませんが、できれば子供が負担に感じない早めの段階でできるようになる方がいいと言われています。