子どもの理性を育て、ときにはけじめをつけさせる
親が子どもの安全基地になることも大切ですが、ときには厳しくケジメをつけさせることも重要です。また、理性を育てる過程で感情や論理性にも触れることで、大人になったときに、周りへの配慮と自分の感情の両方を大事にして物事を判断できるようになります。
子どもの理性を育てるための具体的な対応方法については以下などが挙げられます。
ダメなことはダメと伝える
お父さんとお母さんで「ダメ」の基準が異なってしまっては、親子の間で「ルール」を作ることが難しくなってしまいます。いざというときに子どもが言うことを聞けないと、重大な問題に発展してしまうことも少なくありません。あれもこれもダメと厳しくする必要はありませんが、子どもがしても大丈夫なこと悪いことについて日頃から夫婦でよく話し合い、あらかじめ線引きをしておくといいでしょう。
ルールが一貫していると子どもも混乱しなくて済みますし、ルールを決める時に論理性を持たせておけば、小さいうちから子どもの論理的思考力を鍛えることもできます。
どちらかを悪者扱いしない
子どもが甘えてくることが嬉しくなり、「パパは厳しすぎるよね」や「ママは口うるさいよね」などのように、誰かを敵にして子供の味方に付きたくなる時があるかもしれません。遊びや冗談の中であれば問題ありませんが、本気の口調で話していたり、口癖のように言っていると、子どもの人格形成にも影響が出ます。
親のどちらかが甘くなることで、子供も「パパ(ママ)に頼めば許してくれる」と甘えてしまう可能性があります。どちらかを悪者にするのではなく、「厳しいかもしれないけれど、ママ(パパ)もあなたのことを考えて言っているんだよ」などのように子供を説得してあげましょう。
子どもの主張に対して理由を尋ねてみる
2〜3歳ごろの子供は何でも自分でやってみたいと思う時期です。子どもが「◯◯がしたい!」と言ったとき、「◯◯はしたらダメ!」と頭ごなしに言うのはもちろん良くありませんが、何も言わず「はい、どうぞ」とやらせてあげてばかりいると過保護になりかねません。
そこで、子どもが「◯◯がしたい!」と言ったときには、なぜそれがしたいのか聞いてみましょう。理由を聞かれることで子ども自身なぜそう思うのかと考えるきっかけになりますし、親が子どもの趣味趣向を把握する材料にもなります。
子供はイヤイヤ期を通って大人になっていく
子供にとってイヤイヤ期は、自己主張を始める時期です。親にとっては反抗的に見えるかもしれませんが、子供は子供なりに自分の考えを主張しようとしています。
イヤイヤ期を過ぎれば、反抗的な態度以外でも自分の気持ちを表現できるようになるでしょう。子供が少しずつ大人になろうとしているのだと捉え、イヤイヤ期と向き合っていきましょう。
参考
2歳、3歳、イヤイヤ期の対応は? 保育士も実践する基本の3ステップ|Hugkum
日本の子どもの「反抗期(自己主張期)」をめぐって|CHILD RESEARCH NET
超厄介な2~3歳児にイライラしない人の心得|東洋経済ONLINE
「イヤイヤ実態調査」第一弾|乳幼児のイヤイヤ期を研究する「イヤイヤ研」
反抗期の子どもの心の理解と対応|楡の会発達研究センター報告、その17(08年1月)