日本昔話を読み聞かせするメリットと厳選15選 - cocoiro(ココイロ) - Page 3

ほかにもまだある!子供の読み聞かせにおすすめなむかしばなし4選

『おむすびころりん』(金の星社)

むかしむかしあるところに、心の優しいおじいさんとおばあさんがいました。ある日、おじいさんは山へ芝刈りに行き、ちょっと一休みにおばあさんが作ったおむすびを食べようとしました。切り株に座りおむすびの包みを開けると、おむすびがひとつ転がり落ちてしまいました。

大切なおむすびは山をころころと転がり落ちていきます。おじいさんはおむすびを追いかけましたが、おむすびは大きな木のそばの穴の中へ入ってしまったのです。穴の中をのぞいてみましたが、真っ暗で何も見えません。

すると穴の中から、声が聞こえます。穴の中が気になったおじいさんが思い切って穴の中へ入ってみると、そこにいたのはたくさんのねずみが、おじいさんが落としたおむすびをおいしそうに食べていたのです。その姿を見て嬉しくなったおじいさんは、その日からおむすびを毎日穴の中へ落とすようになり……。

(引用元:おむすびころりん|金の星社

『おむすびころりん』は、自分の欲求を満たすことよりも、相手の笑顔や幸せのために何をしてあげられるか、という人として大切なことを考えさせてくれます。心温まるハートフルなストーリーは、1~2歳の子供の読み聞かせにおすすめです。

『いっすんぼうし』(福音館書店)

むかし、あるところに、じいさまとばあさまが住んでいました。子どもがいないので、さびしくてしかたありません。「どうか指先ほどの小さい子でもいいから、ひとりさずけてくだされ」

そう、神様にお願いをしました。

すると、本当に小さい男の子が生まれたのです。おじいさんとばあさんは、その子に「一寸法師」と名付け、たいそう可愛がりました。しかし、何年経ってもいっすんぼうしはちっとも大きくなりません。

(引用元:いっすんぼうし|福音館書店

『いっすんぼうし』は、大人の小指ほどの小さな小さな男の子が、お姫さまを守るべく勇敢に悪い鬼に立ち向かっていく様子を描いた勇気を与えてくれるお話です。

鬼退治の手柄を認められて名を堀川少将と改めたいっすんぼうしは、鬼から守ったお姫様と無事に結ばれ、大切に育ててくれた両親を都に呼んでいつまでも幸せに暮らしたとさ……。創造力が養われる、4~5歳の子供への読み聞かせにおすすめです。

『だいくとおにろく』(福音館書店)

昔、あるところにとても流れの速い大きな川がありました。どんな橋をかけても流されてしまうので、村の人は困りはて、腕のいい大工に工事をお願いしました。

何度橋をかけてもたちまち流されてしまう川に、橋をかけるよう村人に依頼された大工が、川岸で思案していると、急に鬼が現れて、目玉とひきかえに橋をかけてやるといいます。

いいかげんな返事をしていると、2日後にはもうりっぱな橋ができあがっており、鬼は目玉をよこせとせまります。「おれのなまえをあてればゆるしてやってもええぞ」と鬼がいうので、大工は……。

(引用元:だいくとおにろく|福音館書店

『だいくとおにろく』のドキドキする展開は、子供の創造力を掻き立ててくれます。

『うらしまたろう』(福音館書店)

日本人なら、誰でも一度は読んだことのある『うらしまたろう』。内容については諸説あり、いじめられていた亀を助けた少年が、そのお礼として竜宮城に招待され、帰り際に「開けてはならない」と言われた玉手箱を開けると実は300年以上もの時間が経っていた……という話が代表的です。

魚をとって暮らしていた浦島太郎は、ある日、家に戻る途中、村の子どもらにいじめられていた亀を助けて、海に逃がしてやりました。

次の日、太郎が釣り糸をたれると、美しい娘が大きな亀をしたがえて現れ、自分が昨日助けられた亀で、実は竜王の娘、乙姫であることを告げ、お礼に竜宮に来てほしいといいます。そして……。

(引用元:うらしまたろう|福音館書店

日本昔話によくある「お金持ちになる」「幸せに暮らした」というハッピーエンドな話と相反することから、子供の読み聞かせ絵本として避ける方も多くいるようです。

そんな『うらしまたろう』がストーリーをとおして伝えたかったことは、「良い行いをすると必ず自分に返ってくる」「約束を守らないと罰を受けることもある」ということではないでしょうか? 子供が長い人生を歩んでいく上で、「約束は必ず守る」など、徳を積む大切さを教えてくれているのです。