自己肯定感が高いことの重要性
それにしても、なぜここまで自己肯定感が求められているのでしょうか? 2014年、内閣府は日本を含めた7カ国(ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、スウェーデン、韓国)の満13~29歳の若者7,431名を対象に行った「子ども若者白書」において「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」を発表しました。
「私は、自分自身に満足している」という問いに対して、日本を除く6ヶ国70~80%の人が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答しています。一方の日本は45.8%ともっとも低い結果になっていたのです。
さらに、「自分には長所があると感じている」については、そう思うと答えた日本人の割合は、68.9%と6ヶ国の中で最下位に。この結果からも、日本人は諸外国に比べて自分に自信を持てず、自分の存在価値を見い出せずいる人が多いと推測できます。
「自分ならできる」「どんな困難があろうとも自分ならきっと乗り越えられる」と自分の能力を信じる気持ちは、物事に取り組む積極性を後押ししてくれるものです。そのため、自己肯定感が高い人は、自己肯定感が低い人に比べてより多くの経験値を積むことができます。
できない理由ばかりを探して自分を諦めてしまっては、せっかくの成長機会を逃してしまうことにもなりかねません。できるかできないかはやってみなければわからないもの。
もちろん、失敗して落ち込むことやうまく行かずに投げ出したくなることもあるはず。しかし、子供の成長を考えるのであれば、「あれはダメ、これはダメ」と縛り付けるのではなく、自主性を尊重してあげることも両親が果たすべき役割なのではないでしょうか?
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もしかして、うちの子自己肯定感が低い?高い?自己肯定感をセルフチェックしてみよう
・自分自身に満足している
・自分には人と同じくらいの能力がある
・自分の思ったことをはっきりと言う
・困ったときでも前向きに取り組む
・自分にはよいところがある
・難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦する
・友達の前で自分の考えや意見を発表することは得意である
・自分の親から愛されている(大切にされている)と思う
・私はすべての点で自分に満足している
・私はときどき,自分がてんでだめだと思う
・私は,自分にはいくつか見どころがあると思っている
・私はたいていの人がやれる程度には物事ができる
・私にはあまり得意に思うところがない
・私は時々たしかに自分が役立たずだと感じる
・私は少なくとも自分が他人と同じレベルに立つだけの価値がある人だと思う
・もう少し自分を尊敬できたらばと思う
・どんなときでも例外なく自分も失敗者だと思いがちだ
・私は自身に対して前向きの態度をとっている
これらは、下記をもとにまとめたチェック項目です。
参考
内閣府:平成25年度我が国と諸外国の若者の意識に関する調査報告書
国立青少年教育振興機構:平成26年高校生の生活と意識に関する調査
国立青少年教育振興機構:平成28年青少年の体験活動等に関する実態調査
文部科学省:全国学力・学習状況調査
認定NPO法人カタリバ
内閣府:生徒の学習到達度調査(PISA)平成15年(2003年)調査(OECD(経済協力開発機構)実施)